自分で取り組むグリーフワーク、グリーフケアを受けられるサービスの分類

グリーフケアの分類・階層

グリーフワークを分類。誰もが気軽に受けられるサービスから専門家の支援まで

グリーフワークには自分でできるものと、他者の助けが必要なものがあります。
気軽にできる順、負担が少ない順に分類してみました。

(イ)は社会的に認知され当たり前のこととして
(ロ)は大切な人を亡くして悲嘆に陥っている人にとって普通に受けられる社会になればと思います。

グリーフケアの分類・階層

以下、精神的の負担・金銭的負担が少ない(イ)、

中程度の負担の(ロ)、

それなりの心づもりと継続の意志、金銭的負担も多くなる(ハ)の説明です。

自分に向き合うということで、(イ)→(ロ)→(ハ)の順に心を深く掘り下げるため、気づきや癒しにつながりますが、同時に精神的負担も大きくなり、人によっては一時的に悲しみ強まったように感じるかもしれません。

(イ)気軽に参加でき、精神的負担・金銭的負担が比較的少ないグリーフケア

1)知識を得る

【対象】グリーフを抱えていない人、グリーフを抱えている人

自分はグリーフを抱えていない場合でも、家族や友人、職場などで辛い思いをしている人に寄り添いたいという場合。家族のだれかがターミナルの状況にいるなど、そのような場面に将来遭遇すると予想でき、慌てないよう準備しておきたいという場合。

本やネットでグリーフケアに関する情報を得る。

市民講座など無料または格安の講座、講演会で情報を得る。

などの方法があります。今の時代はyoutubeでもグリーフケア・スピリチュアルケアの講座が探せば見られるかもしれません。英語であればそのような動画がいくつか出てきます。信頼できる内容なのか自分で見極める必要があります。

費用:無料から3000円くらい

2)グリーフ(悲嘆)を癒す

【対象】自分がグリーフを抱えていて辛い、しんどい人

誰かに話すのはしんどいけど、同じような人の話や経験豊富なグリーフケアの専門家の話を聴いてヒントを得たいという場合があります。悲しみが強く現実を受け入れたくないという場合、誰かに話すということそのものが、辛い現実を認めることになってしまい、余計にしんどいという場合もあります。

本やネット、ブログなどで自分と同じような体験をした方の体験談を読む。

市民講座など無料または格安の講座、講演会で気づきや癒しにつながるような言葉に触れる。

同じような思いをされた方の話を聴き、自分の心が揺れてそのことがケアになる場合があります。またグリーフケアの専門家、そのような活動に携わっているキリスト教や仏教などの宗教者の言葉に触れる、優しい人柄や平安な雰囲気に触れるということで実際に心の安らぎにつながることがあります。

また仏壇や遺影に話しかける、お墓参りに行く、など日常の営みの中にもグリーフケアにつながっているものはたくさんあります。

 

(ロ)ある程度自分のグリーフ(悲嘆)に向き合う覚悟が必要。金銭的負担は無料から中程度

【対象】グリーフ(悲嘆)を抱えている人。自分の話を聴いてほしい人。他者の話を聴きたい人

1)一人で取り組める方法

(イ)で挙げた本やブログを読む行為よりも自分の悲しみに向き合うという意味で少し「心構え」が必要。一人でもできるものとして例を挙げると

瞑想やマインドフルネス。

故人に手紙を書く。

小さくして亡くなった赤ちゃんのためにベビー服やぬいぐるみを手作りするなど、心残りだった思いや役割を体験することも癒しにつながります。

市民団体やいのちの電話などの電話相談や個別面談。(無料~大体1回3000円くらいまで。電話の場合も無料もしくは電話代負担)

2)グループでの分かち合い

費用:参加費無料のところから大体3000円までです。

関西の遺族会では参加費500円のところが多いです。

また予約なしで参加できるところ、予約の必要なところなどさまざまです。

遺族会、サポートグループ、セルフヘルプグループ。

NPOや市民団体、病院、葬儀会社などが提供するボランティアの分かち合いの会などがあります。

※「関西遺族会ネットワーク」では関西地区の遺族会の情報が掲載されており、

亡くなった故人との関係や、亡くなった原因、遺族会の場所など、状況にあった遺族会を探すことができます。

大切な人を亡くして孤独に陥っている方にとって、同じような思いを誰かと共有することで、「ひとりではない」と感じることができます。

また、普段家庭や社会で言いにくい思いなども、このような分かち合いの場ではありのままに話せるので、悲しみや苦しみ、時には黒い感情を抱えた自分や、故人のことを大切に思っている自分の存在そのものを受け止められる体験が癒しにつながります。

注意点:参加者が多い場合に自分の話したいことがなかなか話せないことがあります。分かち合いの会が終わった後で、参加者同士の付き合いに誘われ、人によってはそれが負担になることもあります。

 

(ハ)しっかりと自分の悲嘆に向き合う覚悟が必要。金銭的負担も大きい専門家によるグリーフケア

【対象】しっかりと悲しみに向き合いたい人。高額なお金を出してでも苦悩の意味を見つけたい、故人のメッセージが聴きたい人

1)A  個人対象のグリーフケアの専門家によるカウンセリングやサイコセラピー、診療内科での相談。

自分だけの時間をしっかりと確保し、じっくり向き合いたい人には向いています。

理論もしっかり学んでいるのが、臨床心理士、公認心理師、心理療法士、サイコセラピスト

民間の心理カウンセラーの資格を持っているという人はとても多いですが、技量はバラバラなので受ける側がしっかりした目でチェックすることが必要です。

ほか、グリーフやスピリチュアルケアという専門領域の部分で深く学んでいるのが、臨床傾聴師、臨床宗教師、スピリチュアルケア師など(これらの人々はボランティアでやっていることが多い)です。

また臨床心理士でもあり同時にスピリチュアルケア師の資格保持者や、牧師や僧侶で臨床宗教師とスピリチュアルケア師両方の資格を持っているという方もいます。

(私のように資格は持っていない(2018年現在)けれどもしっかりとした学びやトレーニングを受けているという方もいます)

 

心療内科であれば保険が適応されますが、民間のカウンセリングやセラピーは高額となります。

費用:1回60分で大体6000円から30000円など内容によってもばらつきがあります。

悲嘆自体は人間の自然な反応であり、病気ではありませんが、人によっては病的な状態になる場合もあります。

そのような場合は専門家の助けが必要です。

グリーフ以外になんらかの精神的症状、身体的症状などがある場合は病院の医師につなぐことがあります。

1)B 家族対象のグリーフケアの専門家によるカウンセリングやサイコセラピー、診療内科での相談。

説明の部分は上記と同じです。対象が家族ということで、私にとっても未知の分野ですが、心理療法などではたびたび見られるようです。

家族の一員を死別で亡くした場合、一人だけではなく家族全員のケアが必要になる場合もあります。

この分野はこれから必要になるでしょうし、発展していく可能性があります。

ケアを提供する専門家も、臨床心理士をはじめとする精神面を支える専門家と、福祉関係職や法律の専門家といった方々が連携し、「一つの家族」を支えるケアが増えていくかもしれません。

 

2)占いやイタコ、ヒーリングなどトランスパーソナルな領域のケア

トランスパーソナルとは「個」を超えたという意味で、肉体を超えたたましいや霊、運命といった部分を含んでいます。トランスパーソナル心理学とスピリチュアルケアは隣接領域でもあり、多くの共通点があります。

「ちょっと怪しいのでは?」と思われがちなこの領域のケアですが、

占い、イタコ、霊媒、ヒーリング、たましいの目的や守護霊とのコンタクトである「リーディング」などがあります。

生まれる前や前世の記憶にアクセスする催眠療法やヒプノセラピーもこの領域です。

大切な人を亡くしてどうにもならない苦しみ悲しみを抱えている時、故人ともう一度話したい、あの世でどうしているのか知りたいという思いを抱くのは自然なことです。幽霊になってでもいいから目の前に姿を現してほしい、声を聴きたいと思うでしょう。

悲嘆にとらわれ、実際に亡くなった人とコンタクトが取れるという「イタコ」や「霊媒」、「ミディアム」といった霊能者の元に行く方も多くいらっしゃいます。

費用:数千円から50000円くらいと高額なところが多いです。

目で見えない領域ですので、言われたことが本当なのかどうか検証できないというデメリットがあります。

ヒーリングやヒプノセラピーなども効果があるのかどうか実感できる人、できない人がいます。

また人によっては自分の気に入る答えを言ってくれる占い師や霊能者を求め、望んだ答えを聴けるまで渡り歩くことになり、依存的になる場合もあります。

しかし、どうしても故人のメッセージを聴きたい、そうせずにはいられないという場合は頼ってみると何か開けてくるかもしれません。見えない領域のことだからこそ、地に足のしっかりついた、信頼できる人格の霊能者の見極めが重要です。

これは他の領域、例えば遺族会のファシリテーター、電話相談、心理カウンセラーなどにも言えることですが、受ける側の生きる力を信じてくれる方、生きていけるよう支えてくれる方を選ぶことです。

不安にさせるようなことを言ったり、何かを強要する、こちらの思いを否定して余計なアドバイスを言う、相談したら自分が否定されたような気持ちになった、故人のことを否定されたなどという場合は他を探すほうがいいでしょう。

 

以上、グリーフケアを受けられるサービスの分類(イ)(ロ)(ハ)でした。

独自に分類しましたので、不十分なところがあるかもしれず、今後訂正や変更の可能性ありです。

 

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