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マズローの自己実現欲求の図から。自己実現は必ずしも社会的な成功とは限らない

マズローの欲求5段階説を元に、さらに自己超越という概念を加えた図

 

自己実現というのは自分自身が生き生きと生きられることであり、自己超越となると自分だけの幸せにとどまらず、その生き方が周囲の発展や平和にも貢献します。

人間だけでなく、生き物は生きているだけで他の存在に「害」をも同時に与えているわけで、この図の欲求の下位の部分は特にそうですね。

生理的欲求であれば、食べるために他の生き物の命が犠牲になりますし、安全に安心に暮らすにはある程度強度のある建物や環境が求められます。

文明社会の中で自分の住環境の安全を成り立たせようと思ったら、環境の破壊も起こってしまうということになります。

社会的欲求というのは、なんらかの団体なりコミュニティに属して、受け入れられたいという欲求であり、承認欲求は自分が認められたいという欲求です。

社会の価値観や属しているコミュニティの価値観の中で、自分の能力や実力を認められたいという欲求になります。この段階では必然的に他の人と比べることだったり、競争社会の中でより良い物を求めるということが前提になっていて、自分が認められるためには、比較対象が必要になりますから、結果的に低評価が下った存在が害を被るとも言えるでしょう。

承認されるという現象は、こういうのは良くてこういうのはダメという価値判断に根差していて、動機もまた「欠乏動機」なのですね。

今のままではだめだから、頑張って努力して、自分を変えていって、外の価値観に合わせるとということになります。

自己実現欲求、自己超越欲求となると欠乏動機からではなく、充足動機からの行動になります。

純粋にこういうことがしたい、自分は既に満たされているから誰かのために動きたい、自然環境や平和に貢献したいという欲求です。

自己実現は必ずしも社会的な成功とは限らない

自己実現というと、社会的な価値観に沿った成功、いわゆる有名になって収入も増えるといったイメージを持つ人が多いですが、必ずしもそうではありません。

自分の心に正直に、何か情熱を持って取り組んでいたら結果的に多くの人を喜ばせることになり、自己実現も社会的な成功も同時に手に入れる人もいますが、人によっては社会的には全く有名でもないし、それほど評価もされないけれど、本人が幸せで周りの人を生かすようなことをしているのであれば、それはそれで自己実現、自己超越ともいえるかと思います。

例えば、家庭の主婦は社会的な評価は低いかもしれませんが、本人が主婦の仕事が好きで情熱を持ってやっていて、旦那さんや子どもがほっとくつろげるような空間を作っている、このような場合は本当に天職でしょう。

旦那さんや子どもたちの心が安定し、仕事や勉強のモチベーションアップや心が平安なことで人間関係もうまく行くでしょうし、関わる人にも好影響がもたらされ、大きな視野で見ると家庭の主婦という仕事も、本人の知らないところまで広い範囲に影響を及ぼしていることがわかるかと思います。

社会的に見てお金が稼げるからとか、華やかだから、評価が高いからというものさしではなく、充足動機で取り組めるかどうかということであり、取り組んでいて自分自身が楽しく、満たされていることであれば仕事内容は関係ないということです。

主婦の仕事であっても、このように充足動機から取り組むのと、欠乏動機から取り組むのでは結果が大きく違ってきます。

「本当はやりたくないけど」という動機で取り組むとテキトーになってしまったり、不機嫌が家族に伝染してしまうこともありますね。

自分にとって充足動機で取り組めること、好きで自然とやってしまうことが、天職とも言われ、自己実現の道に通じるのだと思います。

そこに至るにはやはり下位の欲求が満たされている必要があり、「ダメにならないように〇〇する」という行動を何度も取る、つまり欠乏動機に根差した行動を最初は取りながら、少しずつ欲求を満たしていき、ある段階まで来るとその欠乏動機から取る行動に違和感を感じるようになってくるのでしょう。

自然と充足動機からの行動に移れる場合もあれば、欠乏動機と充足動機のはざまで葛藤を経験しながら、移行していく場合もあるかと思います。

今はコロナのことがあり、社会的に成功していたような人であっても、大きな揺さぶりを体験しているのではないでしょうか。経済的な基盤が揺らぎ、下位の欲求を満たすこともままならないという逆戻りを体験している人も多いと思います。

 

今日も読んでくださりありがとうございました。

 

 

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