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⑩使命?啓示? 2012年執筆記事 原文まま

2012年執筆

使命?啓示? 2007年2月2日(金)

2006年、3人目の子どもを妊娠した。 

ここでは詳しく書かないが、感染症が原因で死産。

 

私自身も敗血症、DIC、多臓器不全と命が危なく、子宮摘出もした。

 

日曜日に入院し、目が覚めたのは木曜日の夕方。

 

 

体の状態は腎臓が特に悪くて人工透析も視野にいれての治療をしていたが、

その必要もなく徐々に回復してきた。

 

 死産というそれまでの人生で私にとって最も辛いことが起こってしまった。

 

 しかし、最も辛いという感情と同時に最も幸せな感情も味わっていた。

 

自分の命を失いそうになって、いかに家族に支えられ、

愛されているかを身をもって実感したのだ。

  

そして懸命に治療してくれる先生や、優しい看護師さんたちにも感謝した。

  

目が覚めてから日々を過ごす中で、全てのことに感謝する気持ちが沸いてきて、

辛いことはあってもこの世に「不幸はないんだなあ」と自然にそういう感情が沸いてきた。

  

感受性が鋭くなったのか、人間ひとりひとりがとても愛おしい存在に感じる。

 

生きてきた中であれほど幸せを感じたのは初めてだった。

  

亡くなった子のことで人前で泣かないようにしたが、代わりにドラマを見て泣いたりはしていた。

 

「ひとつ屋根の下」の再放送をやっていて、その時間だけ泣くということもした。

  

亡くなった子のことで泣くと収拾がつかなくなるのではという心配があった。

  

入院して13日目、私は金曜ロードショーの「千と千尋の神隠し」を見ていた。

 宮崎駿監督の映画は大好きだったが、「千と千尋の神隠し」を見るのは2回目だった。

 

ほんの数ヶ月前に実家に帰ったときに初めて見たのだ。

  

半分うとうとしながら見ていたが、この映画すごいな~、名作だな~と楽しんでいた。

  

人生そのものを見事に現しているというか、子どもも楽しめるが大人も楽しめる深い映画だ。

  

終盤に差し掛かった11時頃、いきなり私の後頭部に電気が走るような感覚がした。

 

 

「ビリビリビリビリーーーー!」

 

 

そして、同時に自分の使命が見えた。

 

 

目で見えたのではなく、頭の中にダウンロードされたという感覚。

 

 

「???何???」

 

 

「???」

 

 

 

・・・・未来の自分が英語で講演をしている。

イギリス人かアメリカ人の先進国の女性(おそらく自殺を考えていた)が涙を流しながら私の話を聞いている・・・・

 

 

「・・・え??」

  

ほんの1、2秒のことだった。

  

一瞬だったがそれまで生きてきた中で最も衝撃的な瞬間だった。

  

そして、それまでに私の人生に起こった出来事の意味が全てわかり、

点でしかなかった出来事が線で繋がった。

  

「そういうことだったのか!!!」

 

 

だからあの時ああいう出来事があったし、留学もせんかったのに躍起になって英語をやっとった訳か。

  

人生の色々な出来事を思い出し、それは単独で起こったのではなく、

ちゃんと意味があったということを感じた。

 

 

「それにしてもすごい!(夫に)電話せな!」

  

「いや、いや、いや、こんな夜遅くに電話はあかんわ、病院やし。迷惑がかかる。」

  

「でもどうしよ、こんなすごいことがあるなんて・・・・、あ~やっぱ電話したい!」

  

と、興奮していると、看護師さんが入ってきたので平静を装った。

  

そこで少し気持ちを落ち着かせた。

  

「電話は明日にしよう。さっきのは明日になったら何のことはなかったって冷めてるかもしれんし。そうやよ、明日になったら冷めてるやろう。こんなことがあるはずないもん。」

  

その後、やはり興奮して中々眠れなかった。

  

病気ということもあり体力的に疲れやすく、

眠たかったのだが、中々眠れず、

2、3時間ほどの睡眠しか取れなかった記憶がある。

 

 

前日の影響なのかこのときに見た夢も「人生」「輪廻転生」を象徴するような夢だった。

 

 そして朝目が覚めるのだが、やはりあの興奮は消えていないのだ。

 

 それどころか、「初めて味わう意識」というものを経験した。

 

続きます。

11.神秘体験?それとも脳の中の妄想?

 

 

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