そのサービスは大丈夫?自分の直感を信じること
大切な人との死別や、自分や家族の大病発覚、経済的危機など、
人生を揺るがすような大きな出来事に直面するとそれまで生きる支えとなっていたものが崩壊してしまいます。
失ったものが自分にとって大切であればあるほど、これからどう生きていけばいいのかわからなくなります。
生まれて、育てられ、今まで生きてきた、その人生そのものが一体なんだったのか、うそだったのかと茫然自失となる人もいらっしゃることでしょう。
そんな時、超越者と呼ばれるような、自分を超えた次元に答えを求めるのは当然です。
それが宗教の教えであったり、占いやスピリチュアル、霊が見える人に頼ったり。
相談に行く側は真剣そのもので、大切な人を亡くした方は亡くなった人とコンタクトが取れないかと「霊の見える人」を頼るでしょうし、大病や事故、人現関係でひどい目に遭った人などは占い師に答えを求めることもあるでしょう。
私のやっているようなカウンセリングや、ヒーリング、セラピーなどにも共通していえることですが、選ぶ際に大切なポイントがあります。
一番簡単なのはご自身の直感を信じることです。
その人とコンタクトを取ってみた際や一緒にいる時、安心感があるか、ほっとするか、心地よくいられるか。
その人の発信しているHPなどを見た時に上記のような感覚があるかどうか。
他、以下の点も注意が必要です。
その人は自分の欲を満たすために人助けがしたいのでは?魂の望みからの行為とエゴ・欲からの行為は違う
これは実はケア提供者とよばれる対人援助職に就いている人に結構見られるかもしれません。
「自分が辛い目にあったから、今度は困っている人のために役立てたい。」
この気持ち自体はとても尊いです。
カウンセラーやセラピスト、看護師、臨床心理士、さらにはスピリチュアルの能力があるヒーラーや占い師など、その仕事をするもともとの動機が「自分の体験を生かしたい」というもの。
その仕事をする原点ともいえる動機で、それがあったからこその今ですし、その人を根底から支えているものと言っていいでしょう。
しかし、常に自分の心を問うことは必要で、それを怠っていると、仕事を続けいく中で傲慢になってくる人もいます。
「私は人を癒す力がある」と。
自分のケアの姿勢に自信を持つことは大切ですが、「傲慢」になるとケアの目的が「自分は偉いんだ」ということを感じることになってしまいます。
「私のおかげであの人は良くなった」と自分が感じたいのですね。
すると、第三者から見て、一体何が違うのかもわかりづらいのですが、当事者は微妙に違和感を感じると思うのです。
「確かに、この人優しいんだけど・・・・。なんかしんどいな。」と。
相談者がもともと抱えていたしんどさや、セッションを通して自分の癒されていない部分を直視することになったしんどさとはまた別の感覚を感じます。
なんだか、ケア提供者の期待する反応を求められていて、それに応えてほしいという無言のメッセージが伝わってくるのですね。
「あなたのおかげでらくになりました。癒されました。」という言葉を求められているような。
それって誰のためなのかというと、ケア提供者の欲、エゴを満たすため?と相談者側は無意識に感じ取ります。
でも
「この人は壮絶な過去があるからきっと誠実に対応してくれているにちがいない。」
「大切はご家族を亡くしてるし。」
「人から深く傷つけられて大変な思いもしているし。」
などという考えが頭によぎる。
そう思い、心で感じた違和感に蓋をしてしまうことがあります。
確かにそういった体験があって、活動当初は純粋に「人のために」というたましいの願いから誠実に対応していたのかもしれませんが、傲慢になってくる人は残念ながらいるのです。
「はあ!?アンタの人助けしたい欲を満たすために私の悩みがあるんじゃねーよ!」
「私の体験をテメエの手柄にするな!」
ともし自分が相談者だったら言いたくなります。
「誰のためのケアなのか」ということを常に意識していないと、自分も含めそういった「心の罠」にはまってしまうのですね。
ケア提供者というと人の悩みを何でも解決できるような、そんなイメージを持つ人も多いかと思いますが、人間なので色々あるのです。
心の弱さも抱えながらの活動です。
だからこそ、同じ活動をしている仲間との横のつながりは大切になってきます。一人でやっていると注意してくれる人がいないので、定期的に仲間と会うことや、研修を受けることは必要なことなのです。
「この人のケアの目的はひょっとして自分の欲のためなのではないか?」
毎回毎回不信感を持ってしまうとなかなか良い人に出会いにくいですが・・・。どんなに頑張っても人間なので短所は無くなることはないので。
やっぱり最後は心の感覚を信じるということですね。
安心感やほっとする気持ちでいられるかどうか。自分の未来が少しでも明るくなると希望を感じられるかどうか。
「ケア提供者の欲」は他にもお金を稼ぐのが第一の目的になり、売り上げのために不必要なセッションやセミナーを勧めてくる所もあるので注意が必要です。
最初「無料」のサービスを提供しておいて後で高額なものを勧め、断りにくくする手口などがあります。「無料」が全部悪いわけではありませんが、相談者の心理を悪用するところがあるのですね。
これに関してはまた後日書きたいと思います。
以下、関連記事になります。
どんな聴き手、相談員を選べばいい?「ケア提供者が人を救う」のではない。
読んでくださりありがとうございました。