自分の関わり方が偏らないよう、グリーフケアの学びを復習しています。
色々な本を読んだりしているのですが、その中で「悲しみを抑圧している場合は無理にそれをこじ開けようとしてはいけない」とありました。
例えば誰か大切な人を亡くした時、「悲嘆」「グリーフ」と呼ばれる状態に陥ります。
全員がそのような状態になるとは限らず、誰を亡くしたか、死別の原因や遺された側の素因なども関係していますが、深い悲しみに陥り、日常生活に大きな影響を与えるのが「悲嘆」「グリーフ」と呼ばれる状態です。
病気ではなく自然な反応です。
泣きたいだけ泣き、感情の表出を妨げない方が早く日常に適応できると多くの方がおっしゃいます。
自分の中にある苦しみ悲しみを、嘆き悲しむことを繰り返しつつ、それを徐々に受け止められるようになっていきます。
大切な人を失った悲しみは消えませんが、ご自身の中に統合され、数年経った後には、思い出したい時に取り出して味わい、普段は心の中にしまっておけるようになります。
しかし、中には悲しみを抑圧してしまう方がいます。
悲しいはずなのに泣けないのですね。
感情も動かない。
このような場合は本人にとって事実があまりにも残酷で、それに直面すると自分を保っていられないため、防衛反応が起こっているのです。
このような状態もまた、見ている私たちにもそのしんどさ、その人の心の深層にある「ただ事ではない感じ」が伝わってきます。
「泣いたほうが良いから」と無理に感情をこじ開けると混乱を招きます。
抑圧しているのはそれが必要だからそうなっているのですね。
その人が向き合えるようになるまで、その人自身のタイミングを第一に考えることが大事です。
以上、今回は短いですが読んでくださりありがとうございました。