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相手の感情が自分の中に現れる

スピリチュアルケア。相手の感情が自分の中に現れる

自分の感情の中に相手の感情を感じる

いくつかの団体で分かち合いのファシリテーターをしております。

大切な方を亡くして悲嘆に暮れている方をはじめ、

過去に受けた暴力の話や

その時は意識の隅に追いやり見ないようにしていたが、今になって思い出したという妊娠中絶の話など

心に大きなものを抱えている方の話を

聴かせていただいております。

 

私なりに感じたことは

相手の感じているであろう感情と

まったく同じとまではいかなくても

似たような感情が自分の中に生まれてくる

相手の感情が自分のものとして感じ、

私自身の揺れ動きが

ケアの役に立っているのだということです。

 

映画やドラマを観ていて

登場人物の気持ちになって

涙を流したり、ハラハラしたりすることに似ています。

 

 

内容を頭で分析して、おそらくこうだろうと想像したり、苦しみの原因を探すのとは違う

話の語りには言語情報としての「インフォメーション」と

その奥にあるその人の抱えている「今ここ」の気持ち「メッセージ」

が含まれています。

 

インフォメーションに焦点を当てて

頭の中で解釈し、分析しながら聴くのではありません。

また、死別の話をしているから

「辛いにちがいない」などと

死別=辛いと解釈して聴くのでもありません。

 

 

今ここで目の前にいる人は

どういったお気持ちなのだろうか。

話す内容はとても重いのに

この人からは重さが伝わってこない、

辛い話なのに笑顔、

事実が重すぎて実感がない、

など、インフォメーションとメッセージが

かけ離れていることがあり、

そういうところを「違和感」として感じます。

「実感がない」

「認めたくない」

「泣きたいのかもしれないが、泣けずに辛い」

「話があらゆるところに飛んで落ち着かない、身の置き所がない」

などという感覚が伝わってきます。

 

また、感情の表出が大きい方からは

その表現通りに

「悲しい」「苦しい」

「助けて」

「許せない!」

といった気持ちが自分の中に感じるようになります。

話を聴きながら涙が出ることもよくありますが、

相手の方が感情を表出された後は

少しすっきりと気分も軽くなっていることが多いです。

私もそうですし、おそらく相手の方もそうでしょう。

 

しかし、前者のように

あまりに重い現実を頭では理解しているものの

心が受け入れることができずに

感情を押し込めてしまっている場合や

実感として感じられていない場合は

私自身も、どこかに閉じ込められたような

動けないように縛られたような

苦しい気持ちになりしんどいです。

 

セッションが終わった後、しんどくならないのかという疑問

辛い話を聴いて

カウンセラーなどのケア提供者は辛くならないのかという

質問をよくされますが、

これはカウンセラーやケア提供者自身が

ある程度「ビリーフ」から自由になっていれば

防ぐことができます。

 

私の場合は今のところ

話を聴いた後もしんどさが続いたということはありません。

これは私自身が

自分の体験を振り返ったり

スピリチュアルケアの研修に参加したりして

ビリーフからある程度自由になっているためです。

 

自分の中に特定のビリーフがあり、

それを刺激するような話を聴いた後、

どうしても抱えているビリーフに引っ張られ、

影響するのでしんどくなると思います。

 

今のところそのようなことはないですが、

もしかすると今後

現時点で自覚していないビリーフに触れるような話を聴いた場合にしんどくなってしまうかもしれません。

 

聴きながら揺れ動くのと、引きずってしんどくなるのは違うのか

セッション中私自身も

相手の人が感じているであろう

悲しみ苦しみを感じ

涙が出たり、腹が立ったり、

閉塞感のようなしんどさを感じます。

その場で話を聴いている時には

本当に感情が揺れ、涙を流すことも多いです。

 

しかしこれは話を聴いている時のみ

そのような感情が生まれるのであって、

セッションが終われば

引きずることはありません。

 

反省会の時に思い出して

「ああ、しんどかったね」と感じることはあっても

日常にまで影響し、

家事や仕事が手につかないなどというしんどさはありません。

 

また個別のカルテも作成していますが、

そのカルテに記載するときも

内容を思い出して辛くなるということはなく

場を信頼して語ってくださったことへの感謝や

苦しい中でも一生懸命生きようとすることへの敬意をむしろ感じています。

 

このように今のところ話を聴いた後しんどくなることはないですが、今後もしあるとしたらそれはまだ自覚するに至っていない自分の未解決のビリーフを刺激する話を聴いたときでしょう。

 

相手の今ここの感情を鏡として映し出す

自分の想像や相手に対する期待、偏見、抱えている思い込みなどがあると相手の話をゆがめて受け取ってしまいます。

ありのままの相手を感じることは自分が相手の鏡となって、相手を映し出すこと。

気持ちを受け止めてもらえたと感じるのだと思います。

 

 

 

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