2020年5月追記。
画像は「ばっちゃんー助けられた繁殖犬たち」から。
写っているのは「ばっちゃん」です。
子犬を100匹以上も産まされていたこともわかりました。
苦しい思いをして産み、おっぱいをのませて子犬たちも、
ばっちゃんには1匹も残しておいてはもらえなかったのです。
と本にあります。こんな悲しいことってあるでしょうか。
以下の記事は2012年に書いたものです。今は当時よりも状況はマシにはなっているのかな・・・。保護犬や保護猫といった言葉も耳にしますし。
「ばっちゃん―助けられた繁殖犬たち」という本を知り、購入した。
この本に出てくる「ばっちゃん」はもともとはブリーダーのところで飼われていた繁殖犬。
あまりにも劣悪な環境で飼われていたため体はぼろぼろ。
そういう犬たちが他にも何十匹もいて、保護されることに。
その多くは心優しい新たな飼い主のところに引き取られることとなった。
ペットショップで売られているかわいい子犬たちの背後には、悲しい親犬たちの存在があるのだ。
満足に食べ物も与えられず、糞尿まみれ。
病気になったり毛が抜け落ちている犬も多くいる。
この本の中に、新しい飼い主の元に来た「ばっちゃん」がぬいぐるみを自分の周りに集めてないているというくだりがあり、私も泣いてしまった。
自分が産んだ赤ちゃんをぬいぐるみに投影しているようなのだ。
「ばっちゃん」はおそらく100匹以上の赤ちゃんを産んだらしいのだが、その子犬たちは当然人間に取り上げられ、ペットショップから新たな飼い主の元に連れて行かれたのだ。
犬だって人間と同じで、自分の産んだ赤ちゃんは愛しい、お世話したい。
離れ離れになってどんなに辛かっただろう。
ブリーダーの多くは思いやりのある、動物に優しい人たちで儲けよりもワンちゃんを大事にしている人が多いと信じたいが、ペットブームの中でお金が儲かるとなるとどうしても動物をモノと同じように扱う悪徳業者も出てくることだろう。
同時にペットショップで売れ残ってしまった子はどうなるのかという問題もある。
捨て犬、捨て猫の現状も、ペットショップで新たな命が売られている影で、別の命を殺すことにも繋がるのだ。
「自分たちさえ良ければ、知らないところで何が起こっていても関係ない。」
こういう大人が多いからこの世界にはまだまだ地獄のような出来事が多いのではないか。
動物のことだけでなく、人間社会においても。
「ばっちゃん―助けられた繁殖犬たち 」は小学校3,4年くらいのお子さんなら読めると思う。
ペットショップで犬や猫を飼う前に、ペットを取り巻く現状を考えてみてはどうだろう。
ばっちゃん―助けられた繁殖犬たち