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そんなのどうだっていい!おれはお前と一緒にいたいんだ!~かぐや姫の物語

スピリチュアルケアにおける寄り添い、共感、傾聴、自分のビリーフ

今回はここ2,3年私がずっと書きたかったジブリ映画「かぐや姫の物語」における

スピリチュアリティについて綴っていきます。

ネタばれになるかもしれませんので、まだ観ていない方は先に観ることをお勧めします。

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寄り添うとは? 共にいるとは?「ケア」の概念を取っ払ってみる

グリーフケア、スピリチュアルケア、ターミナルケア、

傾聴、カウンセリング・・・・。

指導者によっても言っていることが異なります。

「ケア提供者は自分の意見や考えを言ってはならない」

「ただ黙って、うなずき、ひたすら聴き役に徹すること」

多くの場合が上記の態度、姿勢に徹することで相手の本心や心の深い部分に光を当てることができるでしょう。

沈黙の時間、ただ待っていてくれることで、うずくまっていた痛みが浮かび上がってくるという不思議な癒しの体験をすることがあります。

しかし、時には全く逆のアプローチが相手の心を解きほぐし、その人本来の姿を取り戻すことにつながる場合があります。

かぐや姫の物語での捨丸兄ちゃんのこのことばにそのヒントがありました。

かぐや姫が抱えるスピリチュアルペイン

かぐや姫(幼少期は「たけのこ」と呼ばれている)は

都に来てからというもの、

複数の人に結婚を申し込まれたり、

帝からもアプローチを受けます。

裕福で高い身分のいわゆる成功者とされる男性たちから求婚され、

そのうちの誰かと結婚するということは

当時であっても現代であっても、一見安定した幸せを約束されたようにも見えます。

父様(翁)は特に、

かぐや姫が小さい時から

「どうすれば将来この子は幸せに暮らせるのか」

「なにがこの子にとって一番幸せなことなのか」

いつもいつも考え、

自分の抱く「幸せ」のイメージをかぐや姫に押し付けるようになってしまいました。

今目の前にいるかぐや姫ではなく、

ああなってほしい、こうなってほしいという

翁自身の理想、未来の理想を押し付ける結果になったのです。

当時(今も若干)世間では「それが女性の幸せ」とされていた世間の価値観でもありました。

 

「高貴な姫君は、人ではないのね」と呟く。
さらに続けてこう叫ぶ。「高貴な姫君だって、汗をかくし、
時にはゲラゲラ笑いたいことだってあるはずよ。
涙が止まらないことだって、怒鳴りたくなることだってあるわ」

 

 

かぐや姫が本当はどうしたいのか

本当に求めているものは何なのか、

翁は自分の「思い込み」「期待」に惑わされてかぐや姫の心が見えなくなってしまいます。

一方、母様(媼)は常にかぐや姫の心の痛みを傍で感じ取ってわかっていました。

自分を貫こう、ぶれずにいようとする態度のかぐや姫。

しかし、そうしようとしても時には気持ちが揺れ動いてしまう危うさも抱えていました。

自分の弱さから「ほんものに見えるにせもの」に心奪われそうになったこともありました。

「この人はありのままの私を求めてくれている」と

そのままの自分、ありのままの自分を受け入れてほしいとの思いから

心惑わされ、自分を見失いそうになった時も

常に母様は本質を見極め、

かぐや姫のたましいの叫びにずっと寄り添い続けました。

かぐや姫の叫び

私は絶対に誰とも一緒になりたくない

 

みんなが抱く「理想」にわたしを当てはめる

 

わたしが「宝もの?」それって喜ぶべきこと?

 

わたしは物なの?

 

欲望を満たすため?

 

見栄を張るため?

 

好奇な目でみられたくない

 

全部にせもの。

 

本当は子どものころのように本心のままに生きていきたい

 

懐かしいふるさとに帰りたい

 

なんでもないことに喜んだり、怒ったり、悲しんだり

 

ただただ目の前のことに素直でいたい

 

誰も本当のわたしを見ようとしない・・・・。

 

どうしてこの地にやってきたのだろう

 

どうしてこの地に来たいと思ったのだろう

 

この地のいったい何がわたしを惹きつけてやまなかったのだろう?

 

私は何をしたかったの?

 

どうありたかったの?

 

どうすればよかったの?

 

ああ、私はただ生きるために生まれてきたんだ

 

それなのになぜ

 

今ごろそれに気が付くなんて。

 

 

自分は実は月の住人であったことを思い出します。月に戻される時が迫っていることを知ります。

月の世界は「穢れ(けがれ)」の無い世界で、悲しみや苦しみを感じることがありません。

しかしその悲しみ、苦しみのない月の世界に生きていながら

「穢れ(けがれ)」だらけともいえる地球に居た頃の

思い出せそうで少ししか思い出せないにもかかわらず、

そのほんの少しの記憶がなぜか涙を誘うのです。

この地の一体何がそんなに、

たましいを揺さぶり、心を惹きつけるのでしょうか。

 

 

 

「そんなのどうだっていい!おれはたけのこと一緒にいたいんだ!」

 

人が死を意識した時とかぐや姫が月に帰る時の心境は似ているかもしれない

あまね

 

 

 

 

 

 

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