トラウマのケアも自己受容も、どこも内容は同じ。変容するしないは一体何が違うのか?

本来の自分を取り戻す。

自分にかけている制限を解放し、自由を取り戻す。

トラウマ・過去に受けた心の傷を癒し生きづらさを軽減する。

カウンセリングやセラピー、心理療法など、手法はさまざまありますが、専門家の話の内容には結局同じことが書かれています。

今生きるのがしんどい、今この瞬間を楽しめず、他人の目や失敗への恐れを気にして本来の力が出せないのは、過去に自分を押さえつけたり、我慢をせざるを得ない状況があり、それが今になっても影響をしているから。

あの時本当は〇〇したかった。

あの時本当は〇〇したくなかった。

あの時本当は〇〇してほしかった。

あの時本当は〇〇してほしくなかった。

過去の未完結の感情がいまだに受け止められていないから、時間が経った今でも苦しいのですね。

そして心の痛みを解放するにはその未完結な感情を今度は受け止めましょうということが、あの本にもこの本にも書かれています。

例えば、過去に受けたいじめの話をAさんに聴いてもらったけど気持ちに変化はなく、Bさんに聴いてもらったら心がずいぶんと軽くなった、という場合。

AさんもBさんも似たような対応、返答をしたにも関わらず、最後に感情が動いたのはBさんの時。一体何が違ったのか?

Aさんは表層意識や頭の判断という浅い部分に意識の重心があり、Bさんはもっと深い心の部分に意識の重心があったのです。

表面的な頭の理解で、「あなたはあの時本当は〇〇してほしかったんですね・・・。」などと言っても、単に情報のやりとりになってしまうことがあります。

クライアントさんが「あの時・・・・」と過去の記憶を思い出し話すのでしょうが、記憶の中のことを単に言っているだけだと、感情が動きません。

感情が動くというのは、過去の感情をもう一度感じるということです。

それが実感を持って「あの時本当は・・・・」と話し、過去には受け止めることができなかった、受け止めてもらえなかった感情を今度は受け止めることによって、解放が進みます。

同じ内容を話しているのに、感情が動く場合と感情が動かない場合があり、動かない場合というのは単に情報を言っているだけなので解放は進みません。

(※心の防衛のために感情が動かないことは多々あります。特に大きな出来事の直後など。抵抗しているのに無理に直面させようとするのは危危険な場合もあります。)

カウンセラーやセラピストが、クライアントさんの心の深いところに一緒に降りていきます。

普段は頭の判断や知的作業に意識の重心があっても、セッションでは心の深いところに意識の重心を持っていきます。

そうしないと実感として感情がわきあがってくることは難しいです。

逆に、「今はまだ心の深いところを掘り下げるのは早いかもしれない。ゆっくり徐々に進めていったほうがいい」と判断した場合は、意識の重心をあえて頭に持ってきて、深くいかないようにコントロールします。

カウンセラーが発する言葉自体は、あまり変わらないかもしれませんが、受ける側の感じ方は異なってきます。

浅いレベルでの関わりは多くの人ができますが、深いレベルでとなると、それなりに内省や訓練が必要で、自分をどれだけ深く探れたかがセッションにも影響してきます。

自分を深めた以上に、深くいくことはできないので、どのような人が来ても対応ができるように、自己を深める研鑽は続けていかないといけません。

自己を深めた人は浅い人が来ても深い人が来ても対応できますが、浅いままの人はどこか「他人事」になってしまい、浅い人しか対応できません。

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芸術にも同じことが言えますね。

例えば歌。

いくら上手でも心に響かない歌い方ってありますね。

歌のテクニックは完璧なのに歌詞そのものが伝わってこず、心に響かない。

これも同じで、その歌そのもの、歌に出てくる人物そのものになり切らないと伝わらないのです。

「オレの歌うまいやろ~。」という意識で歌っても、上手に聞こえはしても感情は動かせません。

プロの歌手は歌でファンの心を動かせます。

その歌手の歌によって辛いときを乗り越えられたとか、勇気をもらったとか、人生の大切な時期に寄り添ってもらったとか、そんな人がたくさんいます。

本当にすごいことですね。

たましいで歌っているからそれが伝わり、人の人生に影響を与えるわけですし、熱狂するファンが絶えないのでしょう。

 

トラウマのケアも自己受容も、どこも内容は同じ。変容するしないは一体何が違うのか?

カウンセラーやセラピストの意識の深さ、意識の重心が異なるという話でした。

今日はこの辺で。

今日もお読みくださりありがとうございました。

 

 

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