辛いときの励ましやアドバイスはしんどいことも
あなたが辛い状況にある時
「頑張って」とか
「あなたより辛い人は他にもいる」とか
「神様は耐えられない試練は与えない」とか
中には
「わかるよ、その気持ち」
と言われて
「あなたに私の気持ちなんかわかるわけがない」
と怒りの気持ちや話さなければよかったという後悔を感じたことはありませんか?
多くの場合、言葉をかける方はあなたに「良くなってもらいたい」という気持ち、あなたのことが大切だから言うのでしょう。
励ましやアドバイスは相手からの愛情と受け取ることができることもあれば、突き放されたような気持ちになることもあります。
後者の場合、
「相手が元気になることで、自分が安心したい」という動機が潜んでいる場合があります。
となると、自分が安心したいために励ますような言葉や気休めのような言葉をかけて「ちょっと元気が出てきたかも」というあなたの反応が欲しいのですね。
そして、辛い状況に陥っているあなたは
「元気になってきた、勇気づけられたという反応を期待しているんだな」ということを無意識にキャッチするので、自分でもまだまだ辛いのに「ありがとう、ちょっと元気になれた気がする。」とか「アドバイス通りにやってみるね。」と返答したことはありませんか。
そして心の中で思うのです。
「もうこの人には話さない」と。
これ以上深い話をしたくない、ということですね。
この人はあなたにとって大事な人で、これからも関わっていきたいと思っていたら、
「そう言ってくれる気持ちはありがたい。けどその言葉は今は辛い。」
など正直に返すと思います。
関わりたくないから、安心させるようなことをとりあえず言って、次からはもう訊かれないようにしようという意識が感じられます。
この人に話してもわかってくれないだろう。
私の辛い気持ちを受け止めることから「逃げてるだけ」だから。
「話を聴いているフリをして、アドバイスしたり、励ましたり。相手が「元気になった」のは私のアドバイスのおかげだ、って思いたいんでしょ。」
悩みを抱えていたり、苦しい状況にいる時、自分の話を「相手の手柄にされること」ってやっぱりあるんですよね。
聴き手の考え、価値観にあなたを引きずりこんで、励ましやアドバイスを言っている自分がやっぱり正しかったんだと、その人は思いたいのです。
打ち明けたほうは辛い気持ちをやっとの思いで話したのに、その気持ちを否定されたようで「もう話したくないな」と思ってしまいます。
励ましやアドバイスは場合によっては「効く」こともある
しかしアドバイスや励は全部が全部NGではありません。
相談する側と聴く側に信頼関係があるかどうかがまず大切です。
次に発する側の「動機」と「受け取る側の状態」がぴったりと一致していれば、何の問題もなく、本当にそれは「助け」になるのです。
先ほど挙げました、
「頑張って」
「神様は耐えられない試練は与えない」
という言葉も、状況によっては力にもなるのです。
そしてそれを誰が言うのか、根底に相手を思う気持ちがあるのかどうか、愛からの言葉なのかということも。
結果的に「言葉自体に正解・不正解はない」のですね。
大事なのは、そのアドバイスを「今」相手に伝えるタイミングなのかどうかなのです。
今このアドバイスは言っても受け取ってもらえないだろうな・・・。
そのようなタイミングだと感じる時は、ただ話を聴き、気持ちを否定せずに「そうなんだね」「そんなにしんどいんだね」と受け止めてもらうことが助けとなることが多いです。
読んでくださりありがとうございました。