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スピリチュアルケア。新たな価値観の再構築と明け渡し。

スピリチュアルケアというのは、解決策の無い問い、答えのない問いに寄り添う営みのことを言います。

物理的には因果関係がわかったとしても、心では納得できないことはよくあります。

どうして自分にこんな苦難が降りかかってきたのか。

何か大きな力が働いているのだろうか。

死んだらどうなるのか。

どうして他でもないあの人がこんな目に遭わなければならないのか。

何も悪いことなどしていないのに、理不尽ではないのか。

 

大病を患う、経済的な基盤を失う、大切な人との死別、どのような決断をしたとしても心が安らぐこと結果にならないんなど、問わずにはいられない場面が人生には多々あります。

そのような時に抱く心の痛みを「スピリチュアルペイン」「たましいの痛み」などと言うことがあります。

どのように考えれば少しでもらくになるのか、この出来事には自分にとってどのような意味があるのか、一人で考えることもあれば、身近な人やスピリチュアルケア提供者などの助けを借りる場合もあります。

スピリチュアルペインも、日常で感じるちょっとした心の痛みも、元々はその人自身が抱いている「ビリーフ」の揺らぎが、苦悩をもたらしています。

ビリーフとは「これが当然だ」と心の深い部分でそう思い込んでいる信念や価値観のことです。

例えば、自分の子どもが突然亡くなると深い喪失と悲嘆に陥ります。

人間はみな生まれてきたら死にますし、いつ寿命が尽きるかは誰にもわかりません。

子どもだからといって、親の後に死ぬとは限りません。

こういったことは頭では理解できても、実際に自分の身に起きると、どうしていいかわからないほど苦しみます。

ビリーフというのは頭で理解していることではなく、心の底で「これが当然」と思い込んでいるいることであり、この例で言えば「子どもと毎日平凡に過ごせて当たり前」「明日も生きていて当たり前」などというビリーフになります。

「大前提」なのですね。

それが突然奪われるように状況が激変してしまう、これから先は、その子のいない生活に適応して生きていかなければなりません。

スピリチュアルケアでよく言われているのが、自分の心を深く見つめることを通して「新たなビリーフの再構築」が必要になるということです。

言葉で表すのは簡単ですが、自分にとって大切は人との別れ、大切にしてきた物や環境の喪失は、いわば自分の中の土台が崩れるようなものです。

生きていくだけでやっとではないでしょうか。

大きな出来事を体験し、心に傷を負った場合、長い年月をかけて新たなビリーフを再構築していくことになりますが、その営みというのが、「こうでなければならない」「こうであってほしい」という自我の願いを手放していくプロセスとも言えるでしょう。

大きな出来事、小さな出来事、人生の出来事全てが自我を手放していくプロセスともいえるかと思いますが、自分にとって心をかき乱すような出来事の場合はそれだけ自我のしがみつきも強いということになります。

そのことに対して執着しているということ。

「明け渡し」という言葉がありますが、これと同じことですね。

何かに執着するというのは自分の小さな自我がそれにこだわっているということであり、それを大きな自分・たましいとつながっている自分に明け渡すことで、自我のしがみつきが解放されてうそのようにらくになるということが起こります。

ビリーフの再構築というのはこの明け渡しのことであり、色々な出来事に遭遇することで、少しずつ自我を明け渡していくことで、真実の自己、真我、宇宙意識と呼ばれるものがだんだんと自分の中で働くようになっていくのでしょう。

最終段階の明け渡しが起こるのは「自分の存在」に向き合う時でしょうね。

この世の移ろいゆく景色はみな幻想なんだと、頭ではなく、肚の底からの実感として受け止める時。

死が近づいた時であったり、生きながらにして自我から真我で生きていこうとする時など。

その時までは大きな不安を抱えることになるかもしれませんが、その不安こそが幻想で、自我の仕掛けてくるワナだと言われています。

本当は誰もが最初から大丈夫で、真実は安心安全の中にみんながいるのだと言われていますね。

私も書いておきながら、実感が薄いですが、たま~にこのような気づきの感覚が訪れます。

 

今日も読んでくださりありがとうございました。

 

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