スピリチュアルな探求、悟り、宇宙の流れに沿って天命に生きる、ありのままの本来の自分で幸せに生きる・・・。
このような精神世界のことを探求していると、「明け渡し」「サレンダー」「委ねる」「起きてくることに逆らわない」「自我の降参」「宇宙にハンドルを渡す」などという表現に出会います。
これは「個」という自分を持っている状態で、足らないから頑張る、ダメにならないように頑張る、という状態から、自我には力はないんだと認め、自分を生かしているもっと大きな存在(宇宙や神、仏、大いなるもの)に全て委ねるということ。
目の前に展開してくる出来事、起きてくることにただただ取り組んでいくということ。
そうすればそれまでとは比べものにならないほど、スムーズに人生が進み、自分の人生を生きられる(矛盾していますが大きな存在が「個」の自分を通してはたらく)ようになるということ。
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このような状態に「なろうと意識して」自分でなれるわけではありません。
自我が降参する、もうこれ以上は何もできない、無理だ、神様助けてという境地に行き、追いつめられたのち、結果として「明け渡し」が起きます。
死に直面していたり、危機的状況で八方ふさがりでどうしようもないという時です。
死に直面している場合はまさに、悟りの境地であの世に旅立っていくということでしょう。
肉体はもう持っていないとしても、意識体は悟りの境地にいるのでしょう。
ものすごいことのように思えますが、実は最も自然な状態がそれであり、ただただ本来の自分に戻るということが起こっただけ。
なのにこの本来の自分に戻るということがとても難しく、遠くにあるような気がしてしまうのですね。
日常の一部でいいので、自分でどうにかしようと過剰に頑張るのをやめる時間を作りたいものです。
グリーフケア・スピリチュアルケアの面談や分かち合いも、ケア提供者はまさに「委ねる」ということが大事なのです。
「何か役に立つことを言わなきゃ」とか
「為になる話をして喜んでもらわなきゃ」などと自分の話す内容を準備し、場をコントロールするのではなく、ただただ起きてくることにその場その場で対応していく。
自分のやることをただ真剣にやる、それだけなのです。
主役は相談者・クライアントさんなので、その方たちにとって最も「益」になるよう(その人にとって善いこともあれば、好ましくないことを通して学ばれる場合もある)自我で反応をしなうように心がけ、「交通整理」の役割をする。
感性を研ぎ澄ませて反応をしていくわけですが、そうすると相談者自らが気づきに至ったり、相談者同士がやり取りをした中で深い癒しが生まれたりします。
場を信頼することもとても大切で、信頼していないと委ねることができなくなり、自分の力でどうにかしようとしてしまい、深まらなかったという結果につながります。
グリーフケア・スピリチュアルケアを例に挙げましたが、これは他の仕事でも重なるかと思います。
チームでする仕事なんかも、メンバーを信頼して委ねた上で自分の仕事に集中する。
するとそれほど力を入れてエネルギーを消費した、気疲れしたという感覚を感じませんし、調和してうまく回っていく・・・。
日常の全てがそうなるとらくですね。
でも場を信頼していないとうまく回りません。
私の場合は家の家事。
委ねて自分の仕事だけやりたいと思いますが、「娘らが掃除をするとは思えん」という意識でいるので、やっぱりそういう現実が創られ、結局一人で何もかもを頑張ってしまい、しんどくなるのですね~。
他、こんなのは結構多くの人が抱いている思いでは?
「しんどい思いをしてお金を稼がないといけない。」
究極のところ、お金も委ねれば巡ってくると言われています。
自分以外の家族が十分な額の収入を持ってきてくれたり。
自由にのびのびと好きなことをしているだけでそれが収入になったり。
でもそれができないのですよね。
だからお金のために頑張ってしまい、疲弊してしんどくなる。
こういう人は多いでしょう。
生活の全てを「大いなるもの」に委ねることができたらと思うものですが、それはなかなかハードルが高く、それこそ「死ぬ寸前」くらいまで追いつめられると思いますので、まずは小さなことから、生活の一部、「これは自分が頑張らなくても自然にしているだけ、場を信頼しているだけでうまくまわっていく」というものを見つけたいですね。
気づかないだけで「そういえばあった」と思い出すかもしれません。
ネット通販で商品が家に届く、なんてのもそうです!
スマホでぽちっとしてたった数日で自分の元にくるなんて!
自分は何も頑張っていないのに。
そうなって当然、と思ってますもんね。
あらゆることが実はもう「委ね」の中にあります。
今日もお読みくださりありがとうございました。