カルマ・ヨガと超作。
どちらも同じことを言っていて、置かれた状況で、目の前の人や物・事に対して最善を尽くし、結果にとらわれない。
自分が得をするか、またはうまくやれるか、自分の立場や経済的に守られるかなどと言った利己的な結果を気にせずに、ただ目の前のことを愛を込めて行うという日常でできる修行です。
それから物事を行う際、もしくは選択する際の動機、「愛か恐れか。」
恐れというのはエゴが欲求していること、不安だから本当はやりたくないけど仕方なくやることですね。
恐れが動機の場合、ものごとはうまく行きません。
表面上はうまくいったように見えても、心の中で葛藤を感じていたり、感情を抑圧しているためどこかに影響が出てきます。
健康問題であったり、人間関係であったり。
愛が動機の場合は心からやりたいと思ってやる行為ですね。
同じ行為でも置かれている状況によってまたは体調などによって動機は愛と恐れの間を揺れ動きます。
カルマ・ヨガや超作が大事と頭ではわかっていて、一生懸命やっているつもりでも、なぜだか気分が重くしんどくなってしまったり、何より自分自身が満たされないことってありますよね。
「カルマ・ヨガや超作をしているつもりなのに、できてないの?」
「こんなに我慢して頑張っているのに全然楽しくないし満たされない。」
本当にできている場合は、その行為に没頭しますし、自分の利害は脇に置いているので精神的に疲れることはないはずなのです。
というのは、自我意識がそれをやっているというより、大いなる自己、普遍意識、全体意識があなたを通してそれをやっている、というのがカルマ・ヨガであり超作であるから。
全体意識は常に幸せであり、満たされていて、軽やかなのです。
本当の意味で実践できていたら、それは全体意識の働きと一致するので、結果を得られたとしても、それは個人的な手柄ではないということ。
そこまで一致して実践できるのは研鑽を積んだ先になるでしょうが、それでも完全一致とまではいかなくても、カルマ・ヨガ、超作をするという「姿勢」、そこに意識を向けることで、徐々に自分へのとらわれが薄らいでいくでしょう。
全体意識とどれだけ深く繋がっているかによって、充実感の度合いも変化しますが、自分のことにとらわれてしんどくなることは無いのです。
自分のことにとらわれるのは、満たされていない状態、本当はやりたくない状態でやるから。
つまり自分の気持ち・本音を優先できずにしぶしぶ取り組んでいるからです。
例えば普段健康な時には掃除や洗濯といった家事も愛を込めて行うことができても、
風邪を引いてしんどい時には「どうしてこんな時にまで家事をしなければならないの?」と普通はイライラしてしまうのではないでしょうか。
本当は休みたいですよね。
でも誰もやってくれないから掃除と洗濯を無理しながらやらないといけない状況なのかもしれません。
カルマ・ヨガや超作をこんな時にまでやらないといけないの?と思ってしまいます。
しかし、考えてみたらどうでしょうか?
風邪の時にも一生懸命取り組まなければならないのでしょうか?
カルマ・ヨガも超作も、どこか遠いところで全力を尽くすことを言っているのではなく、目の前のことを言っています。
この例の場合は掃除よりも洗濯よりも、目の前にある状況というのは風邪を引いてしんどいという状況。
つまり誰よりも近い存在である自分の身体がダウンしているわけなので、その身体を労わりましょうというのがメッセージだと思うのですよね。
スピリチュアリティとか、いかに生きるべきか、など探求している方は自分のことよりも他人を優先しがちになります。
その動機が純粋な「愛」からであればカルマ・ヨガや超作になるのでしょうが、自分が辛い状況にあるのに「他者のため」と無理するのは「恐れ」が動機だったりします。
「どうせ頼んでもやってくれないだろう」→相手への不信感。諦めの気持ち。
「『さぼっている』と怒られるくらいなら無理してやってしまおう」→怒られるのでは?という恐れ。自分を責める気持ち。
これらは愛ではなく、恐れです。
「恐れ」が動機であってもその行為を行う最中は、その恐れすら脇に置いて、風邪を引いていることも忘れるくらい没頭できればカルマ・ヨガや超作になるのでしょうが、なかなかそれこそ難しい。
他者のために最善を尽くせる、愛の心で何事も取り組むことができるというのは、まずは自分が満たされてから。
「今は風邪を引いているから休みたい。家事が溜まったとしても大丈夫。元気になってからまた一生懸命やればいいし、今は家族に頼んだらいい。ゆっくり休もう。」
と思えるとらくですね。
究極的には自分と他人は繋がっていて、同じ存在です。
まずは自分に優しく。
自分に優しくする以上に他人に優しくすることは不可能です。
他人に優しい人は自分にはもっと優しい人です。
今日もお読みくださりありがとうございました。