上智大学グリーフケア研究所で学んだあと、臨床スピリチュアルケア協会(PASCH)の
pscc(1週間の集中実習)を数回受けています。
グループワークと患者さんへの訪問が毎日あります。
グループワークについてはこれまで何度か述べていますので詳しいことは割愛しますが
実習中は自分の感情、感覚を普段以上に研ぎ澄ませるので、
徐々に「個」の枠を超えた次元の感覚も開いてきます。
私が体験した内容ですので、ここまで感じないという人もいるでしょうし、もっと深いレベルで感じたという人もいるでしょう。また霊的な存在をより感じやすくなったという方もいると思います。
スピリチュアルケアの研修。深まって起こる現象
1.音の聞こえ方が変わる。
これは誰かの言葉を、普段なら耳から入ってきて聴くという感覚なのが
耳というよりも身体全体で聴こえるような感じになります。
例えると、デジタルがアナログになった感覚。
「あれ?人の話す言葉ってこんな感じに聴こえるんだっけ?」とちょっとびっくりします。
もっと深まるとその人が発している言葉なのですが、同時に自分でも言っているような
自分の心の声がその人を通して言っているような感覚になります。
自分の感性が鋭くなった際にこのような体験をしますが、
言葉を発する相手自身が同じように深いところにつながった際も変化します。
相手自身にノイズがあったり、本心につながっていないであろうときは
普段通りに聴こえるか、力が入っていないような感覚ですが
それが「あ、入った」と声の調子からわかるようになります。
話を聴く→内容を理解する→感じる
このプロセスが
話を聴く→即座に理解&感じる
となります。
2.研修の場以外も研修になっている
1週間の研修中、グループワーク内の出来事は他の時間に持ち出してはならないというルールがあります。
そのため、メンバーとお昼を一緒に食べたり、帰宅の電車が一緒だったりということがあっても
「あの時のあれはどういう意味だったの?」など尋ねたり、
「〇〇さんのあの発言どう思う?」など
グループワークの延長戦はやってはいけません。
「大変だったね~」とか「明日の課題どうしよう」この程度であれば大丈夫です。
スピリチュアルケアを学ぶ人ばかりなのでそこはみなさん徹底して守ることができていると思います。
そんな研修なのですが、お昼休みだったり、帰りの電車の中だったり、家族とのやり取りだったり、
研修以外の時間もなぜか「気づきをもたらされる出来事が起こる」ようになっているのです。
これはもうたましいレベルで気づきを促されていると思わざるを得ません。
お昼にメンバーとのやり取りで心が揺れて、それが大きな気づきになったこともあります。
別の回ではある人とのどうしても避けられないやり取りに導かれ、心が震えたこともあります。
また、研修を受けること自体がたましいの願いだと思われるのですが、
まるで私をサポートするように家族が協力してくれたり(普段あまり協力しないのに)、
低血圧で寝起きが一番しんどいのに、この1週間はすんなり起きられたり
体調までも普段と違ったりします。
これは個人差があるでしょうし、逆の作用もあるのです。
研修の一週間はたましいのサポート要素が強いのですが、
研修前の数週間はあえて気づきがもたらされるようなキツイ体験がぶち込まれたりします。
3.シンクロニシティを実感する
これは普段からあるのですが、普段は「あ、これはシンクロニシティだな」と
まだ頭での理解が強めなことがあります。
これが頭の理解というよりも、直観の感覚として感じるようになります。
より実感が強まるのです。
街中のポスターの文字にメッセージ的なものを感じたり、
誰かとのやりとりを通して、シンクロニシティや偶然の一致といった現象がより頻繁に感じられます。
3回目の研修の際は、お昼休みにあるメンバーとのやり取りでの気づき。
何気ない会話だったのですがそれも必然。
ディズニーの映画「インサイドヘッド inside out」という映画の中のキャラクター、
「カナシミ」が私にとってのキーワードの一つとなりました。
SVの先生の髪型が「ヨロコビ」に似ているということがきっかけでしたが
思わぬ気づきを得られたのです。
とても深い気づきと癒しの体験をさせてもらい、7日間の研修終了。
その時我が家ではちょうど子どもたちが塾の先生にディズニーランドに連れて行ってもらい、帰ってきたのが研修最終日から二日後。
楽しかったの?どうだったの?と写真を見せてもらいびっくり。
最初に見た写真がinside outの「ヨロコビ」と「カナシミ」のマスコットが二人で写っている写真でした。
他にも、母とのやりとりでもシンクロがあったことを思い出しました(同時にお互いのことを考えているなど)。
こういうことが頻繁に起こるので、
自分は個として存在しているけど、全体とも連動しているのだという実感を感じます。
4.業、カルマに触れる気がする
3で書いたこととも重なるのですが、感性が敏感になっており、個の枠も薄れているので
全体意識との接触をより感じるのです。
時には恐怖を感じたり、家族は無事でいられるのかなど
強い不安をも感じることがあります。
自分の中に抱えているかもしれない「業」「カルマ」といったものが
現象として発現するのではないか、
その抱えているものは良いものばかりとは限らない、
恐怖や不安にさせるものもあるのではという結構しんどい思いも体験しました。
一種の「魔境」と呼ばれているものかもしれません。
個としての意識から全体意識で生きられる段階で、
「個」としてとどまらせようとする力というのでしょうか。
人間個人としての自分を守る方向、
人間としての欲望、エゴに巻き込まれる方向、
へと引っ張る力とも言えるでしょう。
5.患者さんに会う前に似た症状を体験する
これは私も偶然ではないかと最初思ったのですが
本当にそのような現象があるらしいです。
チャクラが開いてくる過程の一つの段階としてそういうことがあるみたいです。
またエンパスやHSPと呼ばれている共感力の高い人の中には
他の人の感情のみならず、体調まで同調することがあるのだとか。
同じ部位に鈍い痛みを感じたりということを複数回体験しました。
初回の研修の際、朝から調子が悪く全く思考が働かない状態になったことがあります。
個人面談で質問されても、意味を理解するのに30秒から1分くらいかかるのです。
難しいことを訊かれているのではなく、研修はどうだとか、グループワークはどうだとかそんな質問です。
発せられた言葉の意味がわからない、
ず~っと考えてやっと理解し、言葉にするのですが、
自分の感情が遠くにいってしまったみたいで
感情がわからないのです。
その後患者さんの元に行きましたが、その時は普通に戻っているのです。
面談させていただいたのは、がんを患っている方で、モルヒネを打っているためか
先の私の状態とそっくりな状態の方でした。
質問させていただいても、うつらうつらして返事が返ってくるまでに1分ほどはかかるのです。
時折感情が戻ってくる様子もおありでした。
研修中は不思議なのですが、グループワークなどで心が乱れたとしても
患者さんの元に行く際はなぜか元通り精神が安定します。
これもたましいのサポート、ハイヤーセルフのサポートだと思います。
グループワークや個人面談など、患者さんに迷惑のかからないところで
荒れたりしんどくなったりということを通して学びが深まっています。
これらの体験を受けて今後の対策
シンクロニシティを感じるのはある意味ちゃんとたましいとつながっているということですが、
感性が研ぎ澄まされすぎるとやはりしんどいですし、
誰かとエネルギー的につながってしまうのもしんどいです。
対策は「グラウンディング」をちゃんとすることでしょうか。
やり方は色々あるので興味のある方は調べてみたください。
私は簡単に言うと「地に足をつける」「仏さん(宇宙でもなんでもいい)からのサポートを受ける」イメージをします。
初回研修時はグラウンディングの概念すらありませんでしたが、
ここ近年は電車の中で瞑想をし、ちゃんとサポートしてくださるよう一応仏さんにお願いしています。
自分のこと、家族、お会いする方とって恵みとなりますようにということと、
自分以外の存在と必要以上につながってしまわないようにということです。
瞑想の時間がなければ心で強く思い、意識するだけでも良いかと。
最近は日常でもしんどい状態が増えたりしたので、
朝目が覚めてすぐにグラウンディングを意識するようにしています。
以上、スピリチュアルケア研修で私が体験したシンクロニシティでした。