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18. 退院後、写真を見て・・・

これも2012年に書いたものをちょっとだけ手直ししてアップしています。

 

26日間の入院中、様々な精神状態を経験した。

特に辛かったのは

鎮静剤を打たれて「離人症状」となってしまった時だ。

鎮静剤を打つほどのことかと思うが、

先生方もびっくりしたのだろう。

しかし鎮静剤を打たれた後のほうが

「何をするかわからない」という

善悪の判断や倫理観がまるで抜け落ちてしまっていたので、本当にやばかったと思う。

幸いだったのは、

日曜日でたくさんの人がお見舞いに来てくれたことだ。

変な行動を起こす暇がなかった。

大きな手術や精神的ダメージのある患者さんは

時には精神状態が変になることもあるだろう。

鎮静剤の投与は慎重にしていただきたい。

しかし、あの経験は

グリーフケア、スピリチュアルケアを学ぶ私にとって、

今後クライアントさんの役に立つかもしれない

貴重なものとなっている。

26日間の入院中、精神状態にあえて名前をつけると

「統合失調症の陽性症状」

「離人症」

「不安神経症」

そして、そううつ病の「そう状態」も少しあったように思う
(退院後色々調べたのだ)。

やはり私にとって様々な精神状態を経験することは必然だったのかもしれない。

色々あった中退院。

懐かしい我が家に戻り、

真っ先にあの子の写真を見た。

産院の先生が撮っておいてくださったのだ。

赤ちゃんというより、

何もかも悟った仙人、

老賢者のような印象だったが、

存在そのものが愛しくていっぱい泣いた。

実は退院してからのほうが悲しみは強くなり、

一年から二年近くは毎日泣いていたのだ。

その後も毎年、あの子と過ごした季節になると色々思い出す。

来てくれたことにいまでも感謝している。

あの子にどれだけ大事なことを教えられたかわからない。

寿命の長短で幸せをはかることはできない。

短くても私や家族に多くのことを伝えて使命を全うした。

一見過酷とも思える人生、

あえてそういう人生を歩むことで周りの人に大事なことを伝え、

いのちが輝くのでなないか。

肉体はなくなっても「いのち」はなくならない。

入院中、今まで最も辛い体験をしたにも関わらず、

なぜか最も幸せにも感じた。

 

それまでに持っていた価値観だと、

「死」イコール悪、辛いこと、というイメージだった。

 

しかし、そうではないとわかった。

幸せをも同時に感じたことで

「何で私が?」とか

「妊娠中に時間を戻したい」

などという感情は無かった。

 

愛しいわが子の顔を見ることも

声を聞くことも、

抱くこともできなかったが、

確かに存在した立派ないのちを

感じることができたからだ。

 

使命を全うしたあの子の人生を

丸ごと認めようと自然と思えた。

 

これは病院でお世話になった助産師さんの力が大きいし、

写真を残してくださった産院の先生のおかげでもある。

 

あの子のいのち、魂を尊重することができた。

人生やいのちについて多くのことを

教えてくれたわが子の力は本当にすごいと感じた。

 

そして、子宮はなくなってしまったけど、

私にもまだまだできることがたくさんあると改めて気づいたのだ。

 

どんな小さなことでも人に喜んでもらうことはできる。

家族のために、料理をしたり、掃除をし、洗濯をする・・・・。

 

寝る前には子どもたちに絵本を読む。

そんな小さなことでも、「誰かのために出来る幸せ」に感謝した。

 

入院中の神秘体験、覚醒体験のまとめ記事はこちら

1.存在の根底からの揺さぶりは人間を変える!入院中の一瞥体験・インスピレーションまとめ①

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