今回はカウンセラー(スピリチュアルケア・グリーフケア)などケア提供者を目指す人向けの内容です。
悩みを解決したり、心を解放する方法はカウンセリングやセラピーでなくてもいい、という話をします。
カウンセリングやセラピーは、
「こうなっていたいな」という自分の未来が欲しいから受けます。
ということは、その未来が手に入るのであれば手段はなんだっていいのです。
例えば、
「好きな仕事に就いて自分の才能を生かしていきいきと生きていきたい」
という願いを叶えるための手段はいくつもあります。
また段階や状況によって選ぶ手段も異なります。
現実的な行動
- 学校に通って能力を身に着ける
- アルバイトから正社員を目指す
- 知り合いのツテを頼る
- 入社試験を受ける
意識に働きかける
- コンサルを受ける
- カウンセリングやセラピーでメンタルブロックを解放する
- フラワーエッセンスを摂取して内面の波動を変える
- ファッションを変えてセルフイメージを上げる
- 掃除片付けをして目に見える環境を整え、セルフイメージを上げる
スピリチュアルな領域に働きかける
- 神社でお願いする
- 占いに行ってアドバイスをもらう
- 先祖供養をする
- 掃除片付け、風水などで環境の「氣」を整える
ほんの一例ですが色々挙げられます。
好きな仕事に就くために、現実的な行動も必要です。
現実的な行動を取ることその夢が叶いそうであれば、それを選ぶのが普通です。
しかし行動したにも関わらずうまくいかないことが続くと、
「インナーチャイルドが癒されていないからかも?」
「これはひょっとしてスピリチュアルな次元に原因があるのでは?」
「現実というのは結局は自分の心の映し出しなんだから、内面が変わらないと現実も変わらないよね」
と感じている人が、カウンセリングやセラピーに行ったり、占いに行ったり、神社に行ったりします。
人それぞれ抱いている価値観が違いますので、どの方法がいちばん叶いやすいと感じるかは異なります。
占いで答えを聞くと元気になるのだったら、占いがその人にとっての手段となります。
もっとじっくり自分の内面を見つめたいという人はカウンセリングになります。
あるいは、「セルフイメージを高めることが重要なんだ」と気づいた人であれば、
ジュエリーを身に着けたりファッションにこだわることで幸せな気持ちになり、結果適切な行動力が身に付き夢を叶えているかもしれません。
要はなりたい自分になるのに、手段はどれでもいいということ。
自分がしっくりくるものであれば。
カウンセリングでできること
カウンセリングは深い対話を通して、ご自身の本音を掘り起こしていく作業です。
本音って普段自分で「これが本音」と思っていることとずれていることが多いです。
頭で考えた表面的な「こうだといいな~」ということが本音だと思い込んでいる場合が多い。
でもそれは本当は本音ではないから、いつまでたっても本当の本音に辿り着けず、同じところをぐるぐる回り、生きづらさやモヤモヤをずっと抱えていくことになります。
なんとなくお茶を濁した感じで人生が進んで行きます。
本心本音を、肚の底から「ああ、そうだったのか~」と受け止めると心が解放され、人生が好転していきます。
人間関係も改善されますし、以前は不安に思っていたことに対して不安が軽減されますし、自分自身で生きていいんだと思えるようになります。
本音って自分ではなかなか気づけないんですよね。
もともと持っている高い共感力をもっと研ぎ澄ます
クライアントさんは本音に辿り着けないからモヤモヤしています。
だから本当の自分で生きられずに、人間関係や仕事などでどっと疲れてしまう・・・。
人の悩みに耳を傾けたいという人はもともと共感力が高く、苦しみや悲しみが自分のことのように感じてしまう優しい気質の人が多いです。
カウンセリングやスピリチュアルケア・グリーフケアを提供する側になりたい場合は、ご自身の共感力をより一層研ぎ澄ます訓練を受けます。
訓練されたカウンセラーというのは、自分の感情を敏感にキャッチできます。
そしてそれは他者の感情をも敏感にキャッチすることに繋がります。
クライアントさんが自分ではまだ実感できていない、本音の部分。
それはカウンセリングでの対話にぽつぽつと現れます。
訓練されたカウンセラーは、対話を通して自分の中の感情が変化するのがわかります。
例えば、誰かが目の前で泣いていたら自分ももらい泣きしたという体験はありませんか?
人間誰でもそんな共感力を持っているでしょう。
カウンセリング(特に私の学んだスピリチュアルケアは)の訓練は、共感力をもっと研ぎ澄ますことトレーニングをします。
相手にとって最善の方法を導くのも仕事
カウンセラーが自分一人で解決しようとしないことも大事です。
相談に乗ってほしいとやってくるクライアントさんは、悩みの解決の糸口が見つかること、なりたい自分になれることが目的です。
カウンセリングが役に立つ場合もあれば、もっと違う方法が功を奏すこともあります。
「好きなことを仕事にしたい」という相談を例に挙げましたが、悲しみ・苦しみを抱えている場合も同じです。
例えば私の場合、死別を体験し悲しみのさなかにいる方にグリーフケアのカウンセリングセッションを行っていますが、ボランティアの遺族会を案内したり、病院の遺族ケア外来を勧めることもあります。
カウンセリングという1対1のやり取りが向いている場合もあれば、グループでの分かち合いが向いていることもあります。
両方受けることで気づきが促される場合もあります。
グリーフケアの場合、それこそ「スピリチュアルな領域」に答えを求める場合がとても多く、「霊媒」「ミディアム」に頼る人もいます。
ケア仲間でも実際に亡くなったご家族の霊を呼び出してもらったという話を聴きますし。
ただ本当に故人が来ているのか証明しづらいのが難点であるのと、悪質な霊感商法もあるので注意が必要です。
選択肢を提示することで、その方自身が色々な居場所を見つけることができます。
たった一つの場所でもいいから、たった一人にわかってもらえる、受け止めてもらえるということはその人にとって大きな力となります。
もちろんそんな場が一つでもあれば十分かもしれませんが、二つ三つあってもいいと思うからです。
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話を戻しますね。
誠心誠意カウンセリングを行うことが当たり前ですが、
別の方法の方が適しているのではないかと感じたら、カウンセリングでどうにかしようとせずに、提案をしてみることも大切です。
極端な例でいうと、本人は自覚がないものの、あきらかに病的な状態(妄想や幻聴など)だと感じられるのであれば、病院に行くように勧めることが必要になってきます。
カウンセリングはなりたい未来のための手段の一つにすぎません。
自分一人でどうにかしようとしない
私利私欲が第一の目的になってしまわない
ようにしなければなりません。
今回は話を聴く側、カウンセラーやスピリチュアルケア・グリーフケアの提供者を目指す人向けの内容でした。
お読みくださりありがとうございました。