独りよがりな思い込みによって勝手に心が疲弊している人がいます。
例えば、今日は同僚や先輩の機嫌が悪い、とその人独自の判断でそう思い込んでいることがあります。
機嫌が悪かろうがそんなことは仕事に関係ない、私はコントロールされないわ、という人は問題ないです。
誰かの機嫌が悪くて、働きにくい、気を使う、機嫌が悪いのは自分のせいではないかと自分を責める、これはしんどいですね。
この場合は相手が本当に不機嫌、不満を感情的にまき散らしていて、それに接する人は疲弊してしまうのは当然と言えば当然。相手はモラハラをしているといっても過言ではないでしょう。
今回の内容は、本当は誰も不機嫌ではないのに「〇〇さんは機嫌が悪い」と勝手に思い込む人について。
これ以上怒らせないようにと気を使い、エネルギーを消費している人がいます。
え?誰も機嫌悪くないですよ。
ちょっとそっけなかっただけ。
返事の仕方がぶっきらぼうに聞こえただけ。
仕事に集中していると自分の態度が同僚にどう影響しているかなんてあまり考えない人もいて、それがその人にとって普通なのです。
怒っているわけではなく、気を使わずにいただけ。
気にするようなことではないのに、そんな態度をされると過剰に気にしてしまう人がいる。
私からみたら、〇〇さんの態度はぶっきらぼうかもしれないけど、本当に普通に優しいよ、何にも気にすることないのに、ということがあるのです。
(私は今までスピリチュアルケアでそれなりに研鑽を積んできたので、他人の感情を感じ取ることは得意なのです。グループセッションなどで、キャッチした感覚を他のスピリチュアルケア仲間に尋ねても、私と同じ感覚を感じているので、感性には自信があります。)
これは気にしてしまう側の認知のゆがみです。
人が怒ったり不機嫌になったりすることが異常に怖い。
避けたい避けたいと思っているから、余計に意識してしまい、ちょっとした態度が「不機嫌」に見えてしまうのです。
それはその人の錯覚なのですが、当人にとってはリアルなことなので、必要ないのにエネルギーを消費してしまっている。
自分の認知がどうであれ、「他人の機嫌はその人自身が責任を負うべき、自分は自分」と割り切れたら無駄にエネルギーを使うこともないのですが、おそらく生きてきた環境の中で、誰かの機嫌を取らないと生きていけない場面が何度もあったのでしょう。
その心の傷をまだ背負っているから、他人の感情に過剰に反応して、ゆがんだ見方でとらえてしまうのですね。
自分を守ろうと必死になってしまうのです・・・・。もう守らなくてもいい、あなたの周りには優しさがあふれているのでは?と言いたくなるのですね。
他人の機嫌まで自分が責任を取ろうとしてしまうことに加え、そもそも認知自体がゆがんでいる。
認知を正常な状態戻したらものすご~くらくになるのになあ、と思うのです。
「あの人怒っているかもしれない」と勝手に判断してしまうのでしょうが、このことに限らず、私たちの判断って実は過去の記憶のデータに基づいたものに過ぎない。
目の前の事実を、過去の記憶のデータを通して判断している。
ということは、ありのまま見れてないのです、全部「過去の記憶」のフィルターを通っているから。
「あの時ああだったから今回もそう」と無意識に自動的に思ってしまっている。
それを解きほぐして、ゆがみをとり、本来の自分を取り戻すのが、1.カウンセリングであり、2.瞑想であり、3.「今ここ」の感情を自分で受け止め、表現していくこと、なのです。
今すぐに実行できるのが3ですね。
3はどういうことかというと、実際に同じような場面になった際、思い切って自分の気持ちを相手に開示してみるということ。
〇〇さんの機嫌が悪いな、と感じたのであれば、正直に訊いてみることなんです。
「〇〇さん、今日怒ってる?」と訊くのでもいいし、
「〇〇さん、何かイヤなことがあったの?」でもいい。
「〇〇さん、しんどそうに見えるけど」とか
「怒ったような態度をされると私は仕事がしにくいです」
と単刀直入に言う。
実際に声をかけると相手の気持ちも聴くことになり、事態は進展するのですが。
でもこれが今までできて来なかったから、それが積み重なって認知がゆがんでしまっているのですけどね。
勇気のいることでしょう。
できる範囲から徐々にやっていくと日常が変わってきます。
本人に言えない場合は、自分で自分の気持ちを受け止めるのです。
「ああ、また〇〇さん不機嫌でいやだなあ」と。
そして誰か話の聴ける人に聴いてもらう。
1.カウンセリング
2.瞑想
3.「今ここ」の感情を自分で受け止め、表現していく
これら全て自分本位なものの見方を解体し、ありのままを受け止めるための効果的な方法です。
3が出来たら本当にらくですが、ハードルが高いという場合は1や2を通して、まずは自分と向き合い、感性の声に敏感になることです。
物事が辛く感じる原因は、自分自身の思い込みによります。
その「思い込み」は過去の記憶というフィルター。
目の前のこととは関係がない。
今日もお読みくださりありがとうございました。