明日死ぬかもしれない、というのはイメージが難しいかもしれないけど、一年後いないというのは・・・
明日死ぬかもしれないという状況を思い浮かべるのもいいですが、人によってはリアルにそれをイメージするのが難しいですね。
明日は明日で普通に過ごせる気しかしない・・・。
明日のことも本当はどうなるかわからないのですが、病気を患っている、高齢であるというのではない限り、明日死ぬというリアリティは感じにくいです。
しかし、半年後、一年後、三年後・・・・と考えてみるとどうでしょうか。
さらに10年後や20年後は?
もしも一年後、この世にいないとしたら。
以下アマゾンHPに掲載されている「商品の説明」になります。
商品の説明
内容紹介
国立がん研究センターで、
がん患者さん3500人以上の方の話を聞いてきた精神科医が伝えたい
死ぬときに後悔しない生き方今、生きづらさを感じているすべての人へ
人生の締切を意識すると、明日が変わる。
「もしも1年後、この世にいないとしたら――」
そう想像したとき、今やろうとしていることを変わらずに続けますか。
それとももっと別のやりたいことをやりますか。がん告知後にうつ状態になる人の割合は5人に1人、
がん告知後1年以内の自殺率は、一般人口の24倍。「告知後のショックは計り知れない大きさですが、
それをきっかけに、残された時間を前よりも自分らしく生きるように変わっていく方が多くいらっしゃいます。
そんな方々のお話を伺う中で、逆に医師である私が人生について教えてもらうことが山ほどありました」出版社からのコメント
この本のタイトルを見るたびに、自分自身どうしたいのかを考えます。
読者の方にとって、この本を通じて清水先生と出会ったことが、ご自分の人生を生きることのきっかけになることを願っています。内容(「BOOK」データベースより)
人生の締切を意識すると明日が変わる3500人以上のがん患者と対話してきた精神科医が伝える死ぬときに後悔しない生き方
著者について
1971年生まれ。精神科医・医学博士。金沢大学卒業後、都立荏原病院での内科研修、国立精神・神経センター武蔵病院、都立豊島病院での一般精神科研修を経て、2003年、国立がんセンター東病院精神腫瘍科レジデント。以降一貫してがん患者およびその家族の診療を担当している。2006年、国立がんセンター(現:国立がん研究センター)中央病院精神腫瘍科勤務となる。現在、同病院精神腫瘍科長。日本総合病院精神医学会専門医・指導医。日本精神神経学会専門医・指導医。
自分の死を意識すると、本当の意味で「生きること」を深く考えさせられます。
著者の清水先生もおっしゃっていますが、ねばならない「must」を優先しても幸せになることはあまりなく、それよりも〇〇したい「want」を優先し、本心を大切にした方が自分らしく幸せに生きられるとおっしゃっております。
死を目の前にして自分を押し殺して生きてきたことに気づけるかなど、自分も死ぬ存在なのだと実感がない時は本心に蓋をし、人の顔色をうかがい、やりたいことがあってもいつかやれる時がきたらやろうなどと先延ばしにする人が多いです。
人の期待や欲求に応えることが多く、自分の本心を置き去りにしたままだと虚しくなります。
一度きりの人生、あっという間に過ぎ去って気が付いたやりたいことをやれる時間なんて残らなくなってしまいます。
人は死の直前になって、心のままにいきていないことに気づく
私自身も28歳の時に死に直面しました。
がんではなく、感染症が原因の敗血症、DIC、多臓器不全という状況だったので、いったん回復すればもう身体の心配をすることはなかったものの、その体験は深く心に刻み込まれております。
また3人目の子を死産で亡くすということも同時にありましたので、自分の人生で何をしたいか、何のためにいのちを使いたいかということがはっきりしました。
このブログを書くこともやりたいライフワークの一つでもあります。
「死にかけた」ということで周りは「これからは好きなように生きていい」とその時は言ってくれるのです。
しかし、いったん元気になると「食べていけるかわからんのに、現実を見ろ」などと真逆のことを言われたりもします。
今グリーフケア・スピリチュアルケアをやるよりも、一旦普通の仕事をしてお金を稼いで、年を取ってからにしたらいいのではなどと言われることもありました。
だったらあの体験で気づいたことは一体何だったんだということになります。
「いつかやろう」
そう思っているうちに人生終わってしまったら?
「準備ができたらやろう」
その時に身体が動いてくれればいいけど。
「今まで本当の意味で生きていなかった」
「あの時本当はチャンスだったのに。自分を貫かなかったことを後悔している」
死を意識することで、本当の生き方をしたいと思ったのに、現実やら人の目やらを気にして、自分の心を偽りやりたくないことを続けるというのは、立ち枯れていっているのと同じです。
そうはいっても急に生活を変えられるわけではなく、確かに現実面をある程度整えることは不安な気持ちを無くすという意味で大切なことでもあります。
バランスが大事です。現実面とうまく折り合いをつけながら、自分が絶対にこれはやりたいと思うことは細々とでも続けます。目先の収入が得られないとしても、もっと長い目、大きな視野で見てこれは人を「生かす」ことにつながるんだという信念があるから、世間の価値観よりもその信念を優先します。
がんになったり大切な人の死や自分の死を意識するようになるまで、「ただ何となく」の人生を送っている人が多すぎるかと思います。
それはある意味平和で幸せな風に見えるかもしれませんが、死を実感として意識すると、この本で紹介されている患者さんや私のように「生きてきたように思えたけど本当の意味で生きていなかった」と気づく人は多いのではないでしょうか。
死の直前でそのことに気づくより、生きている今、この本を読むことで疑似体験をし、他人への遠慮を取っ払い、自分ならではの生き方を追求する人が増えることを願います。