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「聞いてください」by レオブスカリア

聴いてください。レオブスカリア

※2018年9月18日執筆記事に追記しました。

今回は「聴く」ことについて。

「聴く」という行為は「話す」という行為に比べて、一見地味で、何もしていないように見えるかもしれません。

じっと話を聴いている人、話をしている人を見比べると、話をしている人の方が活動的に動いているように見えますし、わかりやすい形で「五感」が刺激されます。

多くの場合は知的面・感情面の割と「浅い部分」が刺激されるのですが、話し手によっては聴き手の心の深い部分ににアクセスするようなこともあります。

聴き手と話し手、第三者がぱっと見た場合話し手のほうが人に影響を与え、パワーがあるように感じることが多いです。

一方、「聴く」ことはどうでしょうか。

相手の話を聴いているつもりで、ついつい自分の意見を押し付けてしまったり、相手の話をさえぎってしまったりというのはよくあることです。

最後まで話を聴いてもらえるということ自体、普通の日常生活では少ないのではないでしょうか(私だけではないはず)。

本当の意味で相手の話を「聴く」ことはなかなかできません。

つい途中で口を挟んだり、自分の話に持っていったり、アドバイスしたくなったりして

相手の心の声に真摯に耳を傾けようとしてもつい「自分のエゴ」に振り回されてしまいます。

数年前にいのちの電話主催の「傾聴講座」に参加しました。

そこでもらった資料にレオブスカリア氏の「聴いてください」という詩がありました。

ケアの原点がここにある気がします。

ケアの現場だけでなく、家族とのやり取り、友人とのやり取りなど

普段の生活こそ大事かもしれませんね。

日本語と英語、引用した詩を以下に載せます。

 

『-私の話を聞いてください-』

私の話を聞いてください、と頼むと
あなたは助言を始めます。
私はそんなことを望んではいないのです。

私の話を聞いてください、と頼むと
あなたはその理由について話し始めます。
申し訳ないとは思いつつ、
私は不愉快になってしまいます。

私の話を聞いてください、と頼むと
あなたは何とかして私の悩みを
解決しなければならないという気になります。
おかしなことに、それは私の気持ちに
反するのです。

祈ることに慰めを見いだす人がいるのは
そのためでしょうか。
神は無言だからです。

助言したり、調整しようとはしません。
神は聞くだけで悩みの解決は自分に
まかせてくれます。

だからあなたもどうか
私の話を聞いてください。
話をしたかったら、私が話し終えるまで
少しだけ待ってください。
そうすれば私は必ずあなたの話に耳を傾けます。

 

 

Listen

When I ask you to listen to me and you start giving advice,
you have not done what I asked.

When I ask you to listen to me
and you begin to tell me
why I shouldn’t feel that way,
you are trampling on my feelings.

When I ask you listen to me
and you feel you have to do something
to solve my problems,
you have failed me,
strange as that may seem.

Perhaps that’s why prayer works for some people.
Because god is mute and he doesn’t offer advice or try to fix things
he just listens and trusts you to work it out for yourself.

So please, just listen and hear me.

And if you want to talk,
Wait a few minutes for your turn
and I promise I’ll listen to you.

出典: ‘Loving Each Other’ by Leo Buscaglia

 

聴くことについての関連記事はこちら

・聴く力を甘くみてはいけない。悩みを聴いてもらう場は社会にとって絶対に必要

・どんな聴き手、相談員を選べばいい?「ケア提供者が人を救う」のではない。

・スピリチュアルケア・グリーフケア。話を聴く仕事はその人の鏡になるということ

・エゴを脇に置くことが、話をありのまま受け止めることにつながる

・ケア提供者が癒すのではない。ケア提供者がビリーフから自由になるほど、相手の癒しも深くなる

 


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