ありのままの気持ち。ありのままの感情とは
今何を感じているのか?
どんな気持ちなのか?
さらに、例えば苦しいと感じる時、その気持ちはどんなビリーフ、考えや信念によって生み出されたものなのか。
ごくごく一般的な人は、自分の感情を意識することは少ないでしょう。
何かを感じていても、取るに足らないものだと判断し、世間一般に受け入れられる考え方や常識に従うことが多いかと思います。
その後、なんかもやもやする、といったなんとなく不快な気持ちになったとしても、その原因となっているご自身のビリーフに気づけることは少ないです。
人生は決断の連続であり、なにかを決める際には自分で考えているつもりで他人や世間一般の価値観、常識に左右されていることはとても多いです。
現在開催しているミニ講座では、本当はどう感じているか、その感情を生み出すビリーフはどういったものなのか、ということを学びます。
普段浮かんでくる感情を認め、特に苦しい時など、ご自身を掘り下げることで、「セルフケア」「セルフカウンセリング」「セルフモニタリング」ができるような学びになっています。
感じた感情からビリーフを自覚することで得られるベネフィット
1.過去の苦しみに対して「セルフカウンセリング」ができるようになる
苦しい時に自己を掘り下げることで、自分なりの納得がいく答えがみつかりやすいということ。
このことに関しては今までのブログ記事にいくつも書いてきましたので詳細はここでは省きます。
2.大事な決定をする場面で、自分の本心が明確になり、納得のいく選択につなげられる
大切な決断をする際に、他人の意見に引っ張られることなく、ご自身の本心にしっかり答えを聴けるということが挙げられます。
例えば妊娠中お腹の赤ちゃんに障害が見つかったという場合に、自分でももちろんどうするか考えに考え抜くわけですが、
最終決定のところで親戚の男性の言った言葉が正しいとその時は思い、自分の考えではないのに従ってしまった。
そして後になって後悔するということもあります。
普段から自分の本心を知るようにしていれば、親戚の言うことに従うのは「納得がいかない」というご自身の気持ちがキャッチでき、
他人に振り回されず自分の納得のいく選択ができます。
大事な決定をする場面というのは、
どの選択をしても正解が無い場合が多く、
またどの選択をしても苦悩からは逃れられないことも多いです。
どっちを選んでも苦しむのがほとんどですし、自分の選択によって最も避けたかった結果につながるかもしれません。
ですが、重要な決定の場面で、いかに自分の本心に辿り着けるか、
そして少しでも納得ができると自分で思えたかがその後の受け止め方に影響します。
生命の選択が迫られる場面
例えば出生前診断の結果や、延命治療をどうするか、がんの治療をどうするか、脳死判定後の臓器提供といった、自分や家族の命に係わる決定をする場面があります。
(※ちなみにこちらの本は「安楽死・尊厳死」の入門書としてわかりやすいです。
「安楽死・尊厳死を語る前に知っておきたいこと (岩波ブックレット)」
著者の安藤泰至先生とは昨年Zoomの講座でご縁をいただきました。)
よく言われるのが、それらのことを勉強して、もしそのような決定の場面に遭遇したらどうするかを考えておくべきというもの。
確かに冷静な時に知識を得ておくことは、いざその場面に遭遇した際に一からそのことについて知識を得ることを思えば少しは違うかもしれません。
しかしあらかじめ自分なりの答え(もし〇〇の場面に出くわしたらどうするか)を用意しておいたとしても、それに従うことで本当に納得できるのかどうかは疑問です。
いざそれが自分の身に降りかかったら、準備した答えと異なる心の反応をする場合が多々あるだろうと思うのです。
「多分自分だったらこういう決定をするだろう」と予想していても、その時にどう感じるかはその時まではわかりません。
思わぬ反応をしてしまうのが人間の心でもあります。
そんな時、感情の訓練を普段から行っていれば、重大な決定をする場面に出くわしても、
自分の揺れ動く感情から、一体何を優先したいのか、何を避けたいのか、
ということを何も訓練していない人よりは明確に自覚できるでしょう。
その時に感じた感情の動きを探り、ビリーフを自覚化し、厳しい状況の中であっても最も納得のいく選択ができるのではないでしょうか。
感情の動きからビリーフを自覚する習慣がついていると、微細な感情の揺れにも敏感になります。
自分にとってイヤな感情を感じなくする訓練ではありません。
イヤな感情をきちんとキャッチできるようになり、そこから深く探っていくことで、自分なりの答えに辿り着きます。
訓練を積んだ人であっても、大変な出来事に見舞われたら感情を取り乱すでしょうし、辛いことが無くなるわけではありません。
しかし、感情について訓練など何もやっていない状態と比べたら、自分の本心を掘り起こし、少しでも納得のできる答えを導き出せるのは言うまでもありません。
納得のいく選択というのは、その選択によって生まれる結果がどうであれ受け入れるということです。
「納得いかないまま決めてしまった」という後悔を抱えるのは、結果を受け入れられない苦しみでもあります。
また、どんな決断をするにしても納得などいかないという状況もあり、その場合も「納得できる選択肢がない」という状況、そしてそれを受け止められない自分、に向き合うことになります。
自分らしさを大切に。自己受容が深まると生きやすさが増す
重い内容が続きましたが、感情を知る、ビリーフを自覚化するということで、自分を縛っている制限も解放しやすくなるんですね。
実は自分というのはすぐにわかるようでわからないものでもあります。
このように自分を探る、自分を知るということを続けていくと、自己受容が深まります。
結果的に人間関係も良好になっていきますし、本当にやりたいことをやる許可を自分に出せたり、自分はできるんだという自信もついてきます。
またどんなことがあっても、どんな自分であっても、守られているから大丈夫という(謎の?)安心を感じる時間が増えていきます。
あなたがあなたとして生きているということを本当に大切に思えてきます。
まずは感情を感じること、どんな感情もあっていいと認めることからがスタートです。
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最後は宣伝になりましたが・・・。
ワークでは感情を感じることに焦点を当てています。言葉と言葉、やり取りの「間」も大事にしており、そのため対面でのみ受講可能です。
Zoomの接続状況も良くないのですが、Zoomだと沈黙が「間」なのか接続が止まってしまったのか判断が難しいため。
今日もお読みくださりありがとうございました。