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「今ここにいること」と目の前の人に心を寄せること。

2012年からスピリチュアルケア、グリーフケアに関わらせていただいております。

座学の他、グループワークによって心の深いところからの気づきを得て、毎回生まれ変わるように心が軽くなっていく体験をしてきました。

スピリチュアルケア、グリーフケアの訓練では「今ここ」にいるかどうかを常に問われます。

相手が

「寄り添ってもらった」

「大切に接してもらった」

と感じるのは、カウンセラーやセラピストが相手に関心を持って心を寄せた時です。

身体は同じ場所にいても、心が伴っていないと、相手は

「この人は本当に真剣に関わってくれているのだろうか」

「気持ちを受け止めてもらえなかったのではないか」

と感じます。

 

スピリチュアルケアのグループワークで、

一緒に研修を受けている仲間が「ここにいない」と感じることがあります。

場を共にしていても、その人の関心が別のことに向いている時はそう感じます。

これは私だけが感じることではなく、「心も一緒にその場を共にしている仲間全員」が感じます。

グループワークでやり取りをして、実際に言葉を発していたとしても、違和感を感じるのです。

「本音ではないことを言っているな」と。

そして、その違和感が消えた時というのは、その人の心がその場に戻ってきて、本音を言い、本当の意味でグループワークに参加できた時なのですね。

関連記事:スピリチュアルケアのグループワークと「今ここ」。本当の意味での「生きる」がつかめる研修

 

さて「良かれと思ってアドバイスをする」ということがありますが、

これは相手との信頼関係や、アドバイスをする時の動機によって、相手に伝わるかどうかが異なります。

相手が良くなるようにと思ってするアドバイスであっても、その動機が

「自分がこのことについて語りたい」

「すごいと思われたい」

「感謝されたい」

という気持ちが大きくないか常に自己を見つめることが大切です。

アドバイスをするという一見相手のために思える行為であっても、

上記のような場合は相手のためではなく、

自分のため、自分の欲を満たすための行為になってしまっています。

もちろん、アドバイスをする側にはそのような自覚がないことがほとんどで、

「良かれと思ってやっている」からこそ

本人は自分ではなかなか気づきません。

だからこそ、ケア提供者の訓練を受けることや、自分の動機を見つめる内省の習慣、瞑想などが必要になってきます。

自分の心の動きに敏感になると、他者の心の動きにも敏感になってきます。

すると、アドバイスをしていいかどうかのタイミングもわかってきます。

 

相手のことを本当に思ってのアドバイスであれば、

言われた相手には伝わるものです。

 

とはいえ、受け取る側のビリーフ、価値観によるところもあるので、

相手を思ってのアドバイスであっても、否定されてしまうことはあるでしょう。

しかし、純粋な動機からのものであれば、時が経てばわかってもらえることが多いでしょう。

アドバイスの内容については、同意するしないは別として、

心を寄せてくれたということは深い所で伝わります。

私たちの潜在意識は集合無意識を通して繋がっているので、

本音というのは伝わってしまうものなのです。

 

同じ理由で、「このことを言いたいから」という自分の欲からのアドバイスは、

いくら内容がすばらしいものであっても、

その根底にある

「相手のことよりも自分の欲を満たしたい」という動機が伝わってしまいます。

「今ここ」にいるというのは、心を開いて、相手のことを信頼して本音を伝えるということです。

 

また、相手が良くなって欲しいと思うのは自然な感情ですが、

それを押し付けるような態度は相手を否定することにもつながります。

期待するあまり、早く回復してほしいからといって

相手のペースではなく、ケア提供者側のペースに巻き込んでいないかということも考えないといけません。

これもまた

「今ここ」を無視して未来に関心が行ってしまっていますね。

そして自分が相手をコントロールしたいという動機もあるのではないでしょうか。

相手が良くなったのは自分の手柄だと感じたい。

カウンセラーやセラピストであっても、一人の人間なので、このような感情がわくこともあるでしょう。

感情がわくことは止められないので仕方がないことですが、

それに振り回されてはいけないということ。

利己的な感情に気づいたら、その言動は起こさないこと。

 

 

未来にきっとこうなるだろうという希望を持つこと、相手の力を信頼することは大切です。

しかし、未来に期待しすぎて相手にプレッシャーを与えていないでしょうか。

今の状態を見ようしているでしょうか。

目の前にいる相手の今の姿をありのままに見ることができているでしょうか。

 

「これを伝えたいな」

ということがわき上がったら、それは一体誰のためなのか、動機を確認することが常に求められます。

スピリチュアルケア、グリーフケア、カウンセリングなど、深い対話をする時間は

自分の都合を脇に置き、徹底的に相手に集中し心を寄せ、

「今ここ、目の前の人に心を開く」ことなのだと感じます。

 

今日もお読みくださりありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

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