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恋愛や結婚もまた過去の感情の焼き直し現象

スピリチュアルペイン、と聴くと解決できない深い苦悩、特に生死に関わるような大きな事柄をイメージする方が多いでしょう。

回復の見込みの薄い病気になってしまった。

妊娠中、お腹の子に障害があるとわかり、どうすればいいのか。どの選択をしても苦難が付きまとい、正解がない。

あの人の亡くなったのはあの時の私の言葉が原因ではないか。取返しのつかないことをしてしまった。

大切なあの人がこんなに早く亡くなるなんて。もっと優しく接してあげたらよかった。

などなど。

このような苦悩がスピリチュアルペインと呼ばれることは当たり前のように感じます。

一方、恋愛や人間関係、仕事や経済的なこと、自己実現など、上記のように直接生死に関わる事柄でなくても、私たちは悩みや苦悩を抱きます。

直接生死に関わらないので、軽く扱われることも多いでしょう。

しかし、悩みを抱える本人にとっては、絶対にうまく行くという解決策があるわけでもなく、場合によっては自死をも考えてしまうほど、思い悩みます。

今回は恋愛について書きたいと思います。

好きな人がいて、相手も自分のことを好きになってくれたという恋愛が成就した際は天にも昇るような気持ちでしょう。

逆に好きな人に振り向いてもらえないとなると、それはそれは大きな心の傷となります。

喪失体験そのものです。

自分が良いと思っている憧れの人に、受け入れてもらえないのですから。

振られた側にとっては、自分の存在を否定されたという風に感じてしまうこともありますね。

友人や大切な人として今後も何らかのお付き合いは続いていくにしても、恋人としては受け入れてもらえなかったという苦しみです。

失恋のグリーフですね。

ひとりの人間としては受け入れてもらった、このことに対する感謝や喜びよりも、恋人になれなかったということに深く絶望してしまう・・・。

みんながみんなそこまで落ち込むわけではありませんが、あなたは私のパートナーにはなれないと告げられた時点で、人格を否定されたような感覚に陥る人もいます。

では恋心とは一体なんなのでしょうね。

「恋愛」と漢字で表しますが、「恋」と「愛」も似ているようで違います。

「恋」の場合は

AさんとBさんがいたとして、どちらも大切な人だけど、Aさんにのみ恋愛感情を抱く。

同じ人間なのに別の扱いを自分の中で行っているのですね。

Aさんには自分の恋人になってほしい、自分のことを好きになってほしいという期待を抱くというのが、「恋」ですね。

相手から何かを得たい。

性的なものだったり、優しい言葉だったり、プレゼントを贈ってほしかったり、自分だけを見てほしいと思ってしまったり。

自分の欲を満たしたい割合が多いのが「恋」ですね。

一方「愛」の方は、自分の気持ちを満たしたいという欲からは解放されていて、純粋に相手の幸せを応援できる状態です。

自分の思いが成就しなかったとしても、相手を大切に思える心。

とても高度な意識状態ですね。

親から子への見合いというと割かしわかりやすいですが、それでもなかなか難しいですね。

親子であっても、親から子に対する愛情が、常に純粋な愛であるということは少なく、期待や自分の理想を押し付けたり、子どもの個性を否定したりということが普通にあります。

ましてや恋愛は他人同士。

仮に純粋な愛で繋がることがパートナーになる条件ということになると、世の中のほとんどのカップルが破局を迎えますし、ほとんど誰も結婚しなくなるでしょうね。

「この人のことが好きだけど、これは恋であり、自分の欲求を満たすための感情だ。だからこの感情に従うことはせずに、自分の中で恋が愛に変わるまで行動を起こすことはやめよう」

などと考えると誰も恋愛ができなくなります。

子孫を残していくためにも、「恋」といった自分を満たす欲が無いと生物として種が続いていきません。

 

「愛」の状態で見る相手はありのままの相手であるのに対して、「恋」の状態で見る相手の姿というのは、自分の見たいように見ている「期待や幻想を投影したイメージ」でもあります。

ですから「恋」というのは多くの場合、自分に何か与えてくれそうなイメージで相手を見ているのですね。

そして生きていて抱く感情体験というのは、ほとんどが幼少期の感情体験にその根っこを持ちます。

育ててくれた親や養育者に対する感情の焼き直し体験とも言えるわけで、恋愛は特にその要素が強いです。

幼少期、親にしてほしかったことや満たされない思いを、潜在意識の中に抱え、その思いを叶えてくれそうな相手に対して恋心を抱くというわけですね。

父親の愛に飢えていた女性が、自分よりもうんと年上の男性に心が惹かれたり。

母親が忙しくていつも寂しい思いを抱いていた男性が、恋人や妻に母親のような役割を求めたり。

浮気を繰り返し母親や自分を傷つけた父を持つ女性が、将来父親に対する復讐のように、家庭のある男性と不倫に走ったり。

恋愛に限らずですが、なぜかわからないけどそのように行動してしまう、心が動いてしまうということの根っこには、幼少期の体験の影響が大きいのです。

極端な言い方かもしれませんが、ほとんどすべての人の恋愛は親や養育者の影響を受けているかと思います。

自分の満たされないものを与えてくれそうな相手を無意識に選んでいる、という自分の欲に根差した恋愛や結婚が多くなるということ。

ですので、本当の意味で純粋な愛からの恋愛や結婚というのは、数が少ないのではないでしょうか。

本当の意味で、純粋なありのままの相手をみている恋愛や結婚は少ない。

しかし人間ですから、自分の欲があって当たり前。

「恋愛」ですから、「恋」という自分の満たされない思いを投影してしまう部分、「愛」という相手のために尽くしたいという部分の両方がバランス取れていればいいだけのこと。

問題はあまりにも欲が強すぎて相手を傷つけたり、自分勝手な理想を押し付け、相手の人格までもねじ伏せて否定してしまうこと。

これはもう恋愛ではなく暴力ですね。

気を付けたいものです。

 

スピリチュアルペインというのは、大きな喪失体験や生死に関わる問題を抱えている時のみならず、恋愛においても抱くもの。満たされない思いは自分の欲求「エゴ」からくるものですが、それもまた子孫を残していくために必要なはたらきをしているのですね。

 

今日は珍しく恋愛についての話でした。

読んでくださりありがとうございました。

 

 

 

 

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